新しく何かをはじめても長続きしないで、すぐに途中で飽きてやめてしまう。

1つの事に継続して取り組み目標を達成したり、スキルを身につける人がいる一方で、なぜ自分は1つの事に集中できず、すぐに飽きてやめてしまうんだろう。

こんなふうに自分は飽きっぽい性格であると感じて悩んでいる人は意外にも多いのです。

僕自身も飽きっぽい性格であると自覚していて、過去色んな事にチャレンジしましたが、全てが中途に終わってしまい、「自分はなんて中途半端な性格なんだろう」と自分の性格に悩んだこともありました。

しかし、今では自分が飽きっぽい性格であることに全く悩まなくなりました。

なぜ悩まなくなったのかというと、それには2つ理由があります。

1つは人間は元々飽きやすいようにできていることが分かったこと。

2つ目は飽きを起こさないためのメカニズムを理解し、生活の中に少しずつ取り入れ、飽きを克服できるようになったこと。

詳しいことは後ほど説明しますが、この2つの理由から飽きが自分の中では問題にならなくなりました。

あなたも何かにハマって成果をあげたり、成果を上げるようになれるのです。ですから、もしいま自分のことを飽きっぽくて嫌だと嘆いているのなら、全く嘆く必要はありません

これから説明することを読めば、あなたも僕と同じように飽きることを嫌なことだとは思わなくなり、飽きを起こさないための仕組みを生活に取り入れ「飽き」をコントロールできるようになれます

できるだけ分かり易く簡潔に説明したいと思います。是非読んでみて下さい。

それでは説明していきます。

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人間はそもそも皆飽きっぽい性格であることを知ろう

野球のイチロー選手のように1つの事を継続して行い大きな実績・成果をあげる人がいる一方で、何をやってもスグに飽きてやめてしまう人がいます。

この違いは一体何でしょうか?

僕は自分が飽きっぽい性格であることに悩んでいた時、関連書を30冊ほど読み、自分の経験等も参考に考えた結果あることが分かりました。

それは、1つの事を継続してやり遂げる人と中途半端にやめてしまう人、どちらの人も同じように「飽き」は必ず起こる。しかし、前者の人達は意識的もしくは無意識的に「飽き」を克服する仕組みを生活に取り入れて物事に取り組んでいる。だから飽きが起きにくく、物事を達成してしまうだけなのだと

どういうことなのか順を追って1つ1つ説明していきます。

 

「飽き」は進化の過程で生存に有利になるよう人類が獲得したもの

1つの物事を継続し達成してしまう人と、飽きて途中でやめてしまう人、どちらの人も同じように「飽き」は起こると言いました。

自分は飽きやすいと感じている人からすれば、前者の人達は飽きを感じにくい、もしくは感じない人のようにも思えてしまいます。(僕も以前はそんなふうに思っていました。)

しかしそれは違います。飽きはどんな人にも等しく起こるのです。

なぜこう言い切れるのかというと、「飽き」は人間が進化の過程で、人類が生き残るための手段として獲得したものであり、飽きない人など存在しないからです

もし人間に「飽き」が起こらないとしたらどんな世界になっていたでしょうか?

恐らく現在のような科学技術が発展した世界は無かったでしょうし、途中で人類は滅んでいます。

生き残る手段としての「飽き」が人類にもたらす恩恵は2つあります。

1つは人類の多様性を高めること

2つめは人類を進歩させること

です。

「飽き」は人類の多様性を高める

飽きて様々な事に手を出すということは、人間という種の多様性を高めることに繋がります。多様性が高まると人類が発展する可能性や生存する確率は多様性が低い場合に比べて圧倒的に高くなります。

もし人間に飽きるという性質が無ければ、同じ土地に住み、同じものを食べ、同じようなライフスタイルを永遠と送ることになります。

すると金太郎飴のように、同じ考え方、同じ特徴を持つ人間ばかりになる可能性が高くなります。

これは種にとって非常に危険な状態です。似たような人間ばかりになるということは災害や疫病などの危機が起きた時に一気に壊滅してしまう可能性が高くなるからです。

しかし様々な土地に住み、様々な暮らしをし、様々な考え方をする人が増えれば増えるほど(多様性が高い)人類が生き残る確率はあがるのです。

「飽き」は人類を進歩させる

また人間は飽きるからこそ、他の様々な事をやってみようと思いますし、別のやり方を試したりもするのです

もし人間に「飽き」が起きなければ永遠に同じような生活を続けるので、物事は全く広がっていくこともなければ、発展もしていきません。いまのように人間の科学技術はここまで発展しなかったでしょう。

つまり飽きることが無ければ人間は進歩しなかったのです。(もちろん飽きることだけが進歩の要因ではありませんが)

 

こういったことから飽きは人類が生き残るために遺伝子レベルで全ての人に備わっている、ということがお分かりいただけたでしょうか?

飽きは人間が持っている性質だと分かったところで、次にどうして1つの事を継続して続けられる人と何事も中途半端にすぐやめてしまう人がいるのかを説明していきます。

この違いを理解するためには、まず飽きが起きる仕組みを理解することが重要です。

飽きが起こるメカニズムが分かればそれを自在にコントロールすることができるようになれます

それでは「飽き」が起こるメカニズムについて分かり易く説明するのでついてきて下さい。

 

飽きのメカニズム(仕組み)を理解しよう

飽きが起こるメカニズムを理解するために、どんな時に飽きが起こるのか、パターンを整理してみます。

もう飽きた!と感じる時には、以下の3つのパターンがあります。

  • 〇〇をやってみる→やってみるけどうまくいかない、もしくは我慢してやっても全然向上しない→もういいや(飽きる)
  • 〇〇をやってみる→意外と上手くやれる(もしくは努力して上手くできるようになった)→でも面白いとは特別感じない→や〜めた(飽きる)
  • 〇〇をやってみる→意外と上手くやれる(もしくは努力して上手くできるようになってきた)→達成感が得られる→もっとやってみたいと思う→(作業を繰り返す)→大体の事が分かったと感じる→もういいかな〜(飽きる)

この3つのパターンを見ていただくと分かるのは、「飽きる」とは、何かをやっても上手くいかなかったり、上手くいっても達成感を感じなかったり、行っていることに対してもう分かった!と感じてしまった時に起こるということです。

つまり「飽き」を一言で言うと「いま行なっていることから、もうこれ以上報酬(満足感、達成感、快感等)を得られないと感じること」と言えます

また「報酬を得られないと感じる状態」が飽きだとすれば、「飽きる」とは逆の「ハマる」とは「報酬を得るサイクルがグルグルとループしている状態」ということです。

これが飽きっぽい人とハマりやすい人の大きな違いです。

 

「飽き」には4つの特徴がある

「飽き」には以下の4つの特徴があります。

  • 報酬を得られる頻度が多くなるほど飽きやすくなる
  • 刺激(報酬)が強いほど飽きるのは遅くなる
  • 長時間刺激(報酬)が与えられないと、その刺激に対する反応は自然に回復する
  • 飽きが生じても、異なる他の刺激(報酬)が与えられると、飽きにくくなる

この4つの特徴を理解することで、飽きを起こさない為の対策を立てることができます。

次からは具体的に「飽き」を起こさないための方法をご紹介します。

物事が長続きする人はもれなく、今から紹介する「飽き」を起こさない方法を意図的に(もしくは無意識に)上手に活用して、自分を飽きせないようにしています

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「飽き」を起こさずハマって成果を出すための3つの方法

飽きが起こるメカニズムについてご説明しました。

先ほど4つの「飽き」の特徴をご説明しましたが、これを上手に利用することで「飽き」をコントロールすることができるようになります。

それでは具体的な方法をお話ししていきます。「飽き」をコントロールする方法は3つあります。

 

興味のある事・好きな事・得意な事をする

刺激が強ければ強いほど飽きるのは遅くなります

興味のあることや自分の好きな事、得意な事の方が、苦手な事や嫌な事に比べて受ける刺激(報酬)が得られやすいのはお分かり頂けると思います。

もちろん、興味・好き・得意の程度が高ければ高いほど、刺激も強くなるので飽きにくくなります。

ですから「飽き」を起こさないための最善の方法は興味のある事・好きな事・得意な事をすることです。

しかも興味があったり、好きであったり、得意である分野なら、一番最初の段階で小さな成功体験(報酬)を得やすいので、ハマるサイクルに突入しやすいのです。

また関心が高い分野に取り組むと「次はこうしてみたらどうだろうか?」「こういうふうになりたい」など様々な発想が浮かびやすくなります。

様々な発想が浮かぶということは、それだけ刺激を得る(報酬)の機会を作ることにも繋がるので、興味のあること・好きなこと・得意な事はハマって継続しやすいのです。

 

物事を色々な角度から見る習慣をもつ

「飽き」には、もし「飽き」が生じても、異なる他の刺激(報酬)が与えられると、飽きにくくなるという特徴があります。

もれなく1つの事を何年、何十年にも渡り継続して行なって成功している人はこの特徴を利用しています。

すぐに飽きてしまう人は、1つの角度からしか物事を見ていないので飽きやすいのです。

物事を途中でやめてしまいやすい人と継続して取り組むことができる人が同じ事をやったとしても、前者は1つの方向からしかそれを眺めませんが、後者は様々な角度からそれを眺めます。

例えば「マラソン」を例にとってみます。マラソンは端からみれば走るだけの競技なので非常に単純にも思えます。

凄く単純に言ってしまうと、すぐに飽きてしまう人は、マラソンの事を「単純に走る」競技だとしか捉えていません。

しかし、マラソンに没頭し継続して成功する人はマラソンを様々な視点から捉えているのです。「準備運動はどんなものがいいのか?」「フォームはどんなフォームが一番早く走れるのか」「歩幅はどの位が適性なのか」・・・など様々な角度からマラソンについて考え、実践していくのです。

何をやっても没頭しやすい人は様々な角度から物事を考え捉えている人だとも言えます。

様々な角度からみることで、新たな報酬の機会を作りだすことに繋がります。

そのため物事を色々な角度から考える習慣を持っていると、その分だけ沢山の刺激(報酬)を得る機会を作ることになるのです。

物事を多角的にみることは習慣によって修得ができます。日頃から何かに取り組む時、大雑把にではなく細かく物事を考えるようにしてみると物事を多角的にみる習慣がつきやすいです。

これは心がけ1つですぐにでき、非常に効果も高い方法なので是非試してみて欲しいと思います

 

少し難しい難易度の報酬をできるだけ多く発見する・作る

報酬を得られる頻度が多いほど飽きやすくなります

ということは、簡単にすぐ刺激(報酬)を得ることができるようなものは、必然的に飽きやすいということです。

そのため、報酬はある程度得ることが難しいものの方が飽きにくくなるのです。

しかも人間はすぐに楽して得ることができたものよりも、苦労して時間をかけて得たものの方がより価値を感じる性質を持っています。だからすぐに達成できてしまうものは、刺激(報酬)としてはそこまで嬉しくないのです。

以上のことをまとめると、少し自分にとって難しいと感じる難易度の目標を設置しておくこと。これが飽きずに継続する為のコツです。

ただし、少し難しい難易度の目標を1つだけしか設置していないと、もしそれが達成できなければすぐ飽きてやめてしまうことになるので、できるだけ沢山の報酬のポイントを作って置くことも大切なコツです。

 

まとめ

「飽き」をテーマにお話ししてきましたがいかがだったでしょうか?

「飽き」は人間誰しも持っているもので、継続して物事に取り組んで成果をあげている人は興味のある事や好きな事をしていて、様々な角度から物事をみる習慣があり、自分で報酬ポイントを沢山設置して継続しやすくしている。

このことがお分かり頂けたら幸いです。

今日ご紹介した、継続するための3つ方法をあなたの生活に是非取り入れてみて下さい。

「飽きっぽい自分でも取り組み方一つでこんなに継続できるんだ」と驚くはずです。

それではここまでありがとうございました。