自分の事を緊張しやすいとどれ位の人が感じているのでしょうか?

緊張に関して行われたある調査アンケートによると約80%もの人が自分は緊張しやすいと回答しています。

この結果からするとほとんどの人は緊張しやすい性質を備えていると言えます。

ほとんどの人が緊張しやすいとはいっても、たとえ大事な場面で緊張したとしても上手くやれる人とそうでない人がいます。

この違いは一体どこにあるのでしょうか?

緊張は大きく分けると2つに分ける事ができます。

1つはパフォーマンスを向上させるほど良い緊張で、もう1つは過度に緊張してガチガチになったパフォーマンスを低下させる悪い緊張です。

何かを上手く行うために必要なのは程よい緊張状態であり、トップクラスのアスリートなどは自分が最も成果をあげるような緊張状態を作る事ができています。

この記事ではしどろもどろになったり硬くなり過ぎて失敗してしまう事を防ぎ。過度に緊張している心身をほぐすための方法をご紹介します。

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緊張してしまう原因

緊張してしまう最も大きな要因は交感神経の働きによるものです。

人間は重要な場面や緊急の事態に直面すると交感神経の働きが活発になります。

交感神経が優位になると体をすぐに活動できるように呼吸や心拍数など様々な機能が動き出します。

この反対にあるのが副交感神経で、この神経は体をリラックスさせ休ませる役目を担っており、副交感神経が働くと呼吸や心拍数などは穏やかになります。

この交感神経と自律神経は両方あわせて自律神経と呼ばれています。

以下に交感神経と副交感神経の役割をまとめてみました。

自律神経 交感神経 副交感神経
体の状態 緊張 リラックス
心拍数 速い 穏やか
呼吸状態 浅く速い 深くゆっくり
消化器の状態 収縮(例:胃がキュッなる) 健やか
発汗 特に出ない

緊張してしどろもどろになったり頭が真っ白になってしまうのは交感神経が過度に働いてしまっている状態と言えます。

過度の緊張を避けるコツは緊張しすぎる前に副交感神経の働きを優位にして体をリラックスした状態に近づける事です。

 

緊張を即効でほぐす方法

スグにできて効果的な緊張をほぐす方法についてお話していきます。

これらを実践することで副交感神経が優位になり緊張がほぐれるので良いパフォーマンスをあげやすくなります。

深呼吸をする

自律神経の中で唯一コントロールできるものが「呼吸」です。

呼吸をコントロールすることで自律神経をコントロールすることができるのです。

ちなみに僕はストリートファイターという格闘ゲームが好きですが、プロの格闘ゲームの世界は0.1秒の判断が勝負を分けるほどシビアで活躍するためには高い集中力と平常心がいつも求められます。

よくプロゲーマーの試合を動画で見ていますがプロゲーマーは試合の合間に呼吸法を活用しているプレーヤーが非常に多くいます。

緊張をほぐすためには深呼吸が大切です。

緊張して浅く速い呼吸をしている時に「意識的に深くゆっくり」と呼吸をする事で副交感神経が優位になり次第に心臓のドキドキがおさまり体もゆるんでいきます。

やり方は至ってシンプルで、お腹を膨らませながら鼻から息をいっぱい吸い込み、時間をかけて細く長く息を吐ききります。

大体2〜3回を1分程度の時間で行うと効果的です。

ポイントはゆっくりと行う事です。緊張している時は焦っているので深呼吸も早くなってしまいがちですから、ゆっくり過ぎるくらいがちょうど良いのです。

水を飲む

水を飲むことでも副交感神経を優位にし緊張をほぐす事ができます。

なぜ水を飲むことが緊張をほぐすのに効果があるのかというと、腸と自律神経には密接な関係があるからです。具体的には水を飲む事で腸がぜん動運動をし、その結果副交感神経が優位になります。

ちなみに自律神経が乱れると腸の働きが悪くなりだるさや体の不調の原因ともなりますので気をつけましょう。

身体をほぐす

緊張している時は身体がガチガチに硬まっています。この身体の硬さをほぐす事で緊張状態から解放されていきます。

オススメのやり方は2つあり、1つは身体を過緊張させてほぐす方法で、もう1つはストレッチです。

緊張している人に多いのが肩まわりの筋肉が硬くなっている事ですが、意識して力みを抜こうと思ってもこれをほぐす事は難しいのです。

効果的にこれをほぐすためには筋肉を一時的に緊張させてから一気に弛緩させる事です。

具体的なやり方は両肩をグッと耳まであげて力をいれ、ストンと一気に力を抜くようにします。これを数回繰り返すことで段々とほぐれてきます。

ストレッチは首をグルグルと回したり、立位体前屈などもスグにできてやりやすいと思いますのでおすすめですね。

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内面から緊張をほぐすために

ここまでは体の外側から緊張をほぐす方法をお話してきましたが、ここからは体の内面から緊張をほぐす方法についてご紹介していきたいと思います。

自分の外に意識を向ける

あなたは緊張している時にはどこに意識が向いている事が多いでしょうか?

・・・・・

考えてみると人間は緊張している時には意識が自分の内側に向かっている事が分かります。

「上手くプレゼンテーションできるだろうか?」

「絶対に失敗できない」

「あれをしてこれをして・・・(手順の確認)」

など直前になって自分の中で考えれば考える程に本番に向けた緊張は高まっていきます。

緊張が程良いものであれば良いですが、もし緊張しすぎていると感じたのであれば「自分の外側」に意識を向けるようにしましょう。

例えば、外の景色(建物や人の状況)に意識を向けたり、音楽を聞いたり、周りの人と談笑などを意識的にするようにしてみるのです。

実際緊張しやすい人ほど自分の内側にどんどんのめり込んでいく傾向があるので、自分でそういう所があるなという人は気をつけましょう。

場馴れをする

もしプレゼンやスピーチなど本番までに時間があるものであれば本番までに出来る限りの回数を練習し、本番同様のシチュエーションで訓練を積んでおきましょう。

2、3回やった位で本番に望んだとしても緊張して上手くやれないのは当たり前です。

しかし飽きるくらいに何回も練習を積んで場馴れをしておけば、全く緊張しなくなるわけではありませんが本番では程良い緊張感を持って臨むことができるようになれます。

準備は入念に

大事な場面に緊張しやすい人ほど苦手な場面を避けたい心理からかあまり準備をしない傾向があります。

程良い緊張を持ってそういった場面に臨むためには準備をしっかりとしておく必要があります。

準備がしっかりとできていなければ本番では過緊張の状態になり頭が真っ白になって上手く振舞う事は難しくなるでしょう。

準備のポイントは本番をしっかりとイメージして、そこで何が必要でどのように振る舞わなければならないかを具体的に考えて備えておくことです。

本番のイメージが曖昧だと準備も適当になって、本番前に不安が募り余計に緊張してしまうことになります。

まとめ

緊張をほぐす方法について書いてきましたが、いかがだったでしょうか?

誰しも緊張しやすいものですが緊張しすぎだなと感じた時には今日お話した方法を試してみると良い結果を得ることができると思いますよ。

それではありがとうございました。