段取りとは、物事が上手くいくように前もって準備しておく事です。

段取り力が高ければ物事をミス無く効率よく進めることができますが、反対に段取り力が低ければミスが頻発したり作業が滞ったり期限内に成果をあげることが出来なくなってしまいます。

段取りが良い人は一体どのようにして物事を上手く進めているのでしょうか?

今回はその具体的な方法についてお話していきたいと思います。

これは僕が社会人になりたての頃に上司に言われた事や段取りについて勉強したものの要点をまとめた記事になります。

「もっとミスなく漏れなく成果を出したい」と悩んでいる人に読んで欲しいなと思います。

また段取り力がつくと仕事だけではなく飲み会の幹事や旅行の計画なども上手に立てる事ができるようになれるので実生活などにも良い影響があるのです。

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ゴールを明確にし把握する

計画を立てるためには最終的な結果(ゴール)がどんなものであれば良いのかを明確にする必要があります。

ゴールを明確にしないまま物事を進めれば最終的に出てきた成果が役に立たないものになったり、必要な作業をやれていなかったと後で後悔する事になるのです。

ゴールを相手(上司や取引先)と共有する

ゴールはアウトプットを出すべき相手(上司や取引先など)がいれば必ずイメージを詳細に共有しておくことがとても大切です。

例えばAさんという人が仕事で上司から「今度新規の取引先との飲み会があるからセッティングを頼む!」と依頼されたとしましょう。

Aさんは「大事な飲み会だから予算は高めに設定して料亭とか高級感ある落ち着いた場所にしよう。」と考えました。

一方上司の頭の中では「良好な関係を築くのが目的だから堅苦しい場所ではなく和気あいあいと話せる雰囲気の場所で個室が良いだろう」といった事が浮かんでいました。

・・・・・

というように、人はそれぞれイメージしているものが異なります。

恐らくAさんはこのまま上司とすり合わせをせずに飲み会のセッティングを進めていってしまうと問題が起きるでしょう。

「まぁこんな感じでいいだろう」と進めていくのではなく、相手とイメージや成果を具体的に共有しておくようにしましょう。

目標は「QCD」で考える

目標を漏れなく抜けなく考えるためには「QCD」の視点からみると上手くいきやすいです。

QCDとはQuality(質)・Quantity(量) Cost(コスト) Delivery(納期)

の4つの事を指します。

例えばある美容室がリピート客獲得のために新規の方の来店促進を狙った広告キャンペーンを出そうとした時のQCDを考えてみましょう。

クオリティ=新規来店客のうち90日以内のリピート率が35%以上

クオンティティー=新規来店100人

コスト=予算50万円

デリバリー=10月1日(2ヶ月以内)

といった感じですね。

ちなみに美容室の新規のお客さんのその後90日以内の平均リピート率は20〜30%で、既存顧客(常連さん)の90日以内の平均リピート率は60〜70%位みたいです。

美容室では新規のお客さんの大体3〜4人に1人がそのままリピーターになってくれる可能性があるという事ですね。

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やるべき事を全て書き出す

ゴールが明確になったらやるべき事を全て紙に書き出しましょう。

書き出す時のポイントは「複雑な事や複合した作業は自分が行動できるレベルまで分解する事」です。

何をすべきか自分でも分からない項目を沢山書き出しても、実際作業する段階になったら右往左往してしまうだけです。

「ブログの記事を書く」という作業を例に考えてみましょう。

ブログの記事を書く作業を細かく分解していくと沢山の項目に分かれます。

  • 記事にするネタを考える
  • ネタに関して情報収集をする
  • 集めた情報を整理する
  • 記事の構成を考える
  • 執筆
  • 推敲する
  • 記事をアップする

7つに分けましたがこれだとまだ曖昧な部分が多いので、実際にはこれらの項目1つ1つにさらにやるべき事(情報収集の具体的なやり方など)を書いていきます。

やるべきことはできるだけ具体的に書き出しましょう。自分の力を過信して曖昧なままにして分解しないでおくと後でミスが起こる可能性が高くなります。

 

書き出したものをグループ分けする

次にやることはグループ分けです。

思いつくままに書き出したものは整理されていない状態なので分類していきます。

見出しをつけて似たものをくくっていくと良いでしょう。

 

作業する順番を決める

作業する順番を決めていきますが大切な事は不必要な事に時間を割かず、重要度、緊急性が高いものから順に作業を進める事です。

重要度と緊急性について作業する優先順位を図に表すと以下のようになります。

緊急性高い 緊急性低い
重要度が高い
重要度が低い

重要度も緊急度も高いものは当然優先順位は1位です。

そして重要度が高く緊急性が低いものは2番目に行います。

緊急性が高いものを2番目にやりたくなりますが、こういったものばかりしていたのでは自分の時間が食われるばかりで成果には結びつきません。

こういった作業は例えばメールボックスにある山積みのメールへの返信や生産性のない会議への出席などです。

重要でないにも関わらず時間ばかり食う作業に対しては後回しにするようにしましょう。

 

スケジュール管理

スケジュールを立てるコツは2つあります。

1つは期限と基準をそれぞれの作業に設ける事、そしてもう1つは想定期間を長く見積もっておく事です。

それぞれの作業に期限と基準を設ける

1つ1つの作業はいつまでにやるのか?

どの程度のレベルまで到達すれば良いのか?

を具体的に(数値化して)決めておきましょう。

これが曖昧になっているとスケジュールがどんどんとズレて間に合わなくなったり、最終的に成果としてできたものが意図していたものと違ったりします。

期間に余裕を見積もっておく

スケジュールを立てると多くの場合に無理な期限や日程を設定しがちです。

恐らく完璧に事が運ぶという想定しか頭の中にないために、こういった無理なスケジュールを立ててしまうのではないかと思います。

ですが実際には自分が思っているよりも物事の進行が遅かったり、何かしらのトラブルや上手くいかない事が起こる事の方が圧倒的に多いのです。

だからスケジュールを立てる時には「できなかった時の事を想定して」スケジュールを立てておくことが肝要です。

このように何かあった時のために余裕を設けておくことを「バッファ」と呼びます。

バッファを設けることはスケジュールを立てる上で必須です。

スケジュールに数日間の余裕を必ず持たせるようにしておきましょう。

 

実行する際に特に気をつける3つの事

ここからは実際に実行する際に特に気をつけておく事についてお話していきます。

クリティカルパスを注視せよ

実行段階になったら手順の中で、もし上手くいかなければ計画自体が頓挫してしまったり、最終的な成果の質を揺るがしてしまう最も重要な部分はどこなのかを把握し、そこにいつも注意を向けるようにしておきましょう。

この計画の中で最も重要な部分の事を「クリティカルパス」と呼びます。

クリティカルパスがどうなっているのかが一目で分かるような工夫をしておくことが計画を上手く活かせるコツです。

リスクを想定して対応策を手順に入れる

計画には上手くいかないことやトラブルはつきものです。

事前に想定されるリスクはその対応策を手順に入れ込んでおくようにしましょう。

問題が起きてから対応に走ると後手に回る事になり問題が長期化したり被害が大きくなる可能性が高まります。

スケジュールは前倒しで行う

スケジュールはできるだけ前倒しで行うようにしましょう。

進捗が早くなることは勿論ですが、早めにこなして成果を出すことで上司とのすり合わせが早い段階でできたり、より高い成果を出すことができるようになります。

また何か問題が起きてスケジュールが遅延した時のリスクを抑える効果もあります。

 

まとめ

段取り力をつけるためには今日お話しした段取りの基本的な要素を抑えた上で、ある程度場数をこなして慣れる事が必要です。

ぜひ実践してみて欲しいなと思います。

それではありがとうございました。