仕事で大きな失敗をしてしまったり、上司からの叱責や、自分が思うような成果を出せないことが続くと無力感を感じることがあります。
無力感とは、自分は何もできなかったと思い力が抜けた様に感じることです。
一時的に、無力感を持ってしまうことは誰にでもありますが、
無力感を持った状態が長く続くと、やる気や活力が湧かない、無気力な状態になってしまいます。
こんな時、どのようにしたら無気力な状態を克服することができるのでしょうか?
無力感を感じてしまう最も大きな原因に極端な「決めつけ」があります。
実際、本人の歪んだ「決めつけ」を矯正していくことで、次第に無気力な状態から回復することができるようになります。
それでは、その方法についてお話していきます。
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無力感は自分を否定する言葉が原因で生まれる
無力感から、どのように回復することができるのかについてお話する前に、まずは無力感がどのように生まれるのかについて知っておきましょう。
無力感が生まれる流れ
無力感が生まれる前には大抵の場合、仕事での大きな失敗や、ミスの連続、周囲の人からの否定的な言葉など、自分の力なさを感じさせるような出来事があります。
それをキッカケに「何もできない人間だ」「周りの人のように上手くやることができないんだ」「責任は自分にある」などと、自分を否定する言葉を自分に向かってぶつけ始めるのです。
そして、何度もその出来事を思い出したり、また同じ様なミスをしてしまった時に、また上記のような自分を否定する言葉をかけ続けることで、無力感は段々と強まっていきます。
新しい環境や仕事などでは、自分の力なさを感じるような出来事に直面する可能性が高いので、無力感を感じてやる気を全く失ってしまう人は多く見られるでしょう。
自分を否定する言葉をかけることで無力感は生まれる
ポイントとして覚えておいて欲しいのは、無力感を失敗やミスを連続したからと言って、必ずしも無力感を抱くわけでは無いということです。
自分の評価をガクンと落とすような言葉を自分に向かって考え始めることで、無力感というのははじめて生まれるのです。
「じゃあ、ミスや失敗をしても自分を否定するような言葉をかけないようにすれば、無力感を抱くことは少なくなるのか?」と考えた方はそのとおりです!
失敗しても落ち込みにくい人は、自分を否定するような言葉をかけない思考の習慣を持っている場合が非常に多いのです。
「決めつけ」を是正していく
しかし、自分を否定する言葉をかけないようにすればいい、と言ってもそれほど簡単な事ではありません。
何故なら、自分を責めたり否定したりする習慣は頭の中に思考の癖として染みついていて、何か自分にとって良くない出来事があった時には、(自分でも気づかないうちに)半ば自動的に自分を否定する言葉が再生されるような状態になっているからです。
この解決方法としては、自分が行なっている自分を否定する思考の偏りに気づくこと、そして思考の偏りを適切な考え方にすることが必要になります。
自分を否定する思考というのは、本人の「決めつけ」によるものが一番大きいので、まずはそこからお話していきます。
「本当にそうなのか?」と思い込みを疑う
「自分は何もできない人間だ」
「私は周りの人のように上手くやることができない」
このように考えて自分をダメな人間、何もできないと決めつける。
このような考えは、本当に正しいものだと思いますか。
少し考えてみれば、何かで失敗をしたからといって、自分を完璧にダメだと決めつけるのは冷静に考えてみておかしいはずです。
何故なら人間はそこまで単純な存在ではなく、様々な側面を持った複雑な存在であり、一部分だけをみて全体を決めつけることはできないからです。
たまたま今回は上手くいかなかっただけで、他の事は上手くやれている部分があるのではないでしょうか?
ミスを指摘される事が沢山あったとしても、最初に比べて段々と良くなっているのではないでしょうか?
仮にもし、現在行っている仕事が、ほとんど全て上手くやれなかったとしましょう。
しかし、人間の能力はそれぞれ異なり、分野ごとに凹凸があるものです。人によっては上手くやれる分野もありますし、苦手な分野というのも当然存在します。
そうであれば、別の分野で自分の光るものを探すか、磨くかすれば良いのです。
何もできない人なんていませんし、逆に全てのことを上手くやれる人もまたいないのです。
そのため、一部分を切り取って、自分に対して極端に「決めつけ」をすることは誤った思考だと言えるでしょう。
思考を適切な形に変える
それでは、次に思考の偏りを適切な考え方に変えていきましょう。
やり方はシンプルで、先程お話した思い込みを疑う、で考えた事を紙に書き出すだけでOKです。
簡単ですが、効果は非常に強力です。
例えば
「今回はたまたま失敗してしまったけど、他の事は上手くやれているだろう。別にこれが失敗したからといって死ぬわけじゃないし、自分は価値ある人間であるのに変わりはない」
「ミスを連発してしまったし、確かに上手くいかなかった。でもこれで自分の全てがダメって訳では決して無い。完璧に最初からやろうなんて思わなくていい」
などと書くのです。
これを、失敗や落胆する出来事があった時に行なって下さい。
そうすると次第に自分を否定する癖が抜けてきて、失敗しても深い無力感を抱くことはなくなっていきます。
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実際に行動に移す
決めつけを是正するのに加えて、もう1つやって欲しいのが実際に行動に移すというこです。
無気力な状態が続いていると、自分自身の活力はかなり低下した状態にあります。
自然に活力・やる気が湧いてくるのを待っていては、いつまで経っても何かを始めることはできません。
やる気がでないから、やる気が湧くまで待ってからやろうではなく、実際に行動をする事でエネルギーは充電されていくのです。
ですから、まずは頭で考えるよりも、実際に億劫になった体を動かしてやることが大切です。
これは仕事のみならず、運動を取り入れることも良い方法です。
運動を行うことで、やる気の源となるドーパミンが放出されるため、やる気が湧きやすくなるからです。
まとめ
一旦無気力な状態になってしまうと、その状態が長期化してしまうことがあります。
今日お話したことを是非実践して、早くいつもの自分を取り戻せることができれば幸いです。
それでは、ありがとうございました。