ついつい優秀だったり、秀でている人をみると自分と比較して落ち込んだりしていませんか?

人と比べて自分を劣っていたり、ダメだと考える癖がついていると自分に自信が持てなくなり、苦しい気持ちで過ごすことが多くなります。

「自分は自分、他人と比べないようになりたい」

もし、あなたがこの様に考えているのなら、この記事を読んでみてください。

自分は自分だ!と感じ、人と比べないで過ごすためのヒントが書いてあります。

実は、私も若かった頃には、よく他人と自分を比較して落ち込んでいました。

「Aさんのようにもっと頭が良ければなあ」「Bさんのようにもっとコミュニケーション能力高かったらなあ」と他の人を羨んでは凹んでいたのです。

しかし、様々な経験や気づきを経て「他人と比較してもしょうがない」という気持ちになることができ、今ではそういった考えをすることは無くなりました。

そういった経験を踏まえて、今回は自分は自分と考えるためのコツをお話していきます。

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他人になろうとしても人生は幸せにならない

他人(ひと)と比較しない。世間と比較しないこと。比較すると這い上がれないので。挫折するので。

樹木 希林 映画『駆込み女と駆出し男』舞台挨拶にて

この言葉は、樹木希林さんが女性ファンから「仕事や人生を楽しむ秘訣はなんですか?」と聞かれたときのものです。

70歳を過ぎてなお女優として第一線で活躍し、全身ガンに侵されながらも飄々と楽しんで人生を生きておられる、樹木希林さんの人生の秘訣が現れた言葉だと感じました。

はじめにお話するのは、他人と自分を比較し「自分ではない他人になろうとしても、人生は幸せにならない」ということです。

冒頭でお話したとおり、僕自身様々な場面で他人と自分を比較して考えることをしてきたのですが、

ある時、そういった事をいくら繰り返した所で、自分へのフラストレーションばかりが溜まり一向に人生が楽しくならない事に気づきました。

他人と比較する考え方を思い出して、考えてみて下さい。

「Aさんのようにもっとカッコよかったら(美人だったら)良かったのに」

「Bさんのように明るく社交的な性格だったら、人生楽しいのに」

「Cさんのようにお金持ちなら、いいのに」

・・・・・

このように、自分には無いものを持っている他人が眩しくみえて、羨ましいと思った時、どのように感じますか?

多くの人は、嫌だったり辛い気持ちになるでしょう。

他人と自分の差が埋まらないと考えている間中、ずっと他人と自分を比較して「自分には〇〇が足りない」と考え続ける事になります。

また、このような考えは、自分を自分はダメだとか劣っている、というように自分を低くみることにも繋がるのです。

自分にとって比較する対象ができたら、毎回こんなふうに考えたとして、人生が楽しくなっていくとは思えないでしょう。

 

人は一人一人「カタチ」が違う

自分は自分と考えるために、大切なのは一人一人「カタチ」が違うことを認めて、受け入れることです。

ここで言う「カタチ」というのは一人一人がもつ固有の人生のことです。

人間は両親や生まれた家、人間関係や経済的な面、身体的な能力や思考、性格などありとあらゆる面で一人一人違います。

お金持ちの家に生まれる人もいれば、貧しい家に生まれる人もいて、スポーツ万能の人もいれば、スポーツが苦手な人もいて、皆でワイワイ話すのが好きな人もいれば、一人で思索にふけるのが好きという人もいます。

様々な背景の基に一人の人がいます。

一人一人の人生を生まれた時から辿っていけば、それぞれを比べることそのものが意味のないことだと思えます。

その都度、生まれや性別、性格などを1つ1つ比べてどっちが良いなんて比較をしていたら、自分の人生に価値を感じることはできなくなってしまうでしょう。

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自分の持つ性質を受け入れる

日本を代表する哲学者である、西田幾多郎の言葉にこんな言葉があります。

善とは自己の発展完成であるということができる。
即ち我々の精神が種々の能力を発展し
円満なる発達を遂げるのが最上の善である。

竹は竹、松は松と各自その天賦を充分に発揮するように、
人間が人間の天性自然を発揮するのが人間の善である。

西田幾多郎 著 【善の研究】 第三編 第九章 「善(活動説)」より

西田幾多郎は、人間にとってどう生きるのが最もよい生き方なのかを考え続けた哲学者でした。

紹介した言葉は「善の研究」という本に書かれている言葉で、善とは「道徳的に正しい事」を指します。

上記を簡単に解釈すると、人間にとって良い生き方とは、他人になろうとするのではなく、自分自身の天分(生まれつきの才能・性質)をしっかりと発揮することなのです。

竹は松になることを目指すのではなく、竹としての本性を目一杯発揮することを目指すのです。

だからこそ、まずは自分のありのままの自分を受け入れることが大切です。

自分の短所や長所、性格や能力などを比較したりせずに、自分固有の性質として認めるのです。

不思議なことにありのままを自分を受け入れることができるようになると、次第に他人のことも比較せずに、ありのままの受け入れることができるようになっていきます。

 

自分の性質を活かす事を考える

自分の性質を受け入れたら、次にそれを活かすことを考えましょう。

自分の本来の性質を活かすことができる様になれば、自分自身の価値をもっと感じる事ができるようになれます。また周りの人から好かれるようになったり、貢献できるようになったりと良い事が沢山あります。

「自分には何も良いところや取り柄が無い」と思ってしまったという人は自分の事をまだ分かっていないだけです。

「器用さ」「我慢強い」「穏やか」「嘘をつかず誠実」「話を聞くのがうまい」「協調性がある」「モノを作ることに興味がある」「スポーツが大好きだ」・・・

など振り返ってみれば必ず自分の特徴をみつけることができます。

イメージを持ってもらうために漫画で例えてみますね。

ワンピースという漫画をご存知でしょうか?

この漫画は「ルフィ」という主人公が「ウソップ」「サンジ」「チョッパー」「ゾロ」といった仲間たちと共に海賊王を目指すという物語です。

これらの仲間たちは、みんな外見も性格も能力も全部バラバラです。そして、それぞれ性格や能力など全く異なったものを持っているからこそ、皆は冒険を進めることができるのです。

もし仲間たちが他の仲間の特徴を持とうと苦心しだしたら物語はどうなってしまうでしょうか。

当然他人の能力を持とうなんて無理な話ですし、皆にとってはマイナスに働くことになるでしょう。

一人一人が自分の本分をしっかりとこなすからこそ、皆の役に立つことができるのです。

 

まとめ

自分は自分、と考えることができるようになると人生が随分と楽になるのではと思います。

是非今日お話したことを考えてみて下さい。

それではありがとうございました。