これまで数年間株式投資をしてきましたが安定して利益を出してくれた手法が「うねり取り」でした。
今回の記事ではうねり取りの手法をはじめて行う方のために、うねり取りの手法の基礎的な説明やどんな銘柄が良いのか、どうやって利益をあげることができるのか等について解説をしていきます。
ちなみに私の投資金額は100万円〜200万円程度を目安に投資を行っており、年間のパフォーマンスは7〜32万程度です。
実践している方法は無理をせず、大らかに構えてうねりを取っていくやり方です。一点買いで資金を倍にするとかそういった一攫千金的な手法ではなく、地道に利幅を取っていくような感じです。
うねり取りの良い点は実践を続ける中で、波動感覚が身につくことと、株の売買ができるようになるということです。
これらは株の基礎となるもので、どんなトレードをするにしても必要になるものです。逆を言えば変動感覚や売買が身についていないとどんなことをやっても上手くいきません。
一攫千金を狙って勘や運を頼りに投資をするのはただの「ギャンブル」です。(しかも負ける確率の方が高い)
しかし、適切なやり方で投資を行うことは、技術の向上が見込め、将来的には安定して利益をもたらすスキルを身につけることに繋がっていくのです。
だからうねり取りは基礎を身につける上で非常に良い手法と言えます。
それでは解説をしていきます。
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Contents
うねり取りは波動の動きから売買を決定する手法
株の値動きは直線的なものではなく、細かな上下を繰り返しながら上がる傾向をみせたり、下降する傾向をみせたりします。
この波動には一定の法則があると言われており、直近の高値、安値を基準として概ね3ヶ月・6ヶ月の単位で波を描くことがあります。
この波を感じて売買をし、利幅をとるのがうねり取りという手法です。
ですから、うねり取りは個人の波動感覚を基に売買をしていきます。
ちなみによくある質問が、波動を高値からみても3ヶ月で波が形成されていないから波が分からない・・・
というものです。
もちろん、キッチリと波が3ヶ月で綺麗に描かれることはほぼありません。大切なのは日々の値動きを受け止めて波動を感じ、自分の中に波動の感覚を形成しておくことです。
その波動感覚から波の動きをイメージして、違和感があったり、イメージと違えば損切り。概ねイメージ通りであれば売買を続けます。
波動の感覚は「チャートを自分で手書きすること」、「場帖を毎日つけ値動きを受け止めること」によって養われます。
最初から波の動きを感じ取ることはよほどセンスが無い限りできないのです。
うねり取りに最適な銘柄選択
うねり取りを行うのに最低限守っておいたほうが良い銘柄選択の基準があるのでご紹介しておきます。
ちなみに初心者がこれらを守らずにやると手痛い打撃を受けてしまい、即退場ということにもなりかねないので今から紹介する条件は守ってうねり取りに臨むようにしましょう。
1.比較的値動きが安定していること
株に初めて取り組む人が良く陥りがちな失敗が利幅を取ろうとして値動きの激しい株に手を出すということです。
これは非常に危険な賭けです。
値動きの激しい株とは具体的には新規上場株や仕手株などのことで、これらは乱高下を繰り返します。
そのため全く波動を感じたりすることができませんし技術の向上も見込めず、たまたま勝ったところでそれは運であり自分の実力によるものではありません。
うねり取りに用いる株は波動の比較的安定した銘柄が良いでしょう。
波動が安定しているということは値動きを自分の中で受け止めやすく、うねりが取りやすいのです。
2.日経225もしくはJPX400に選ばれており、1日の出来高が大きいこと
ある程度、売買代金が大きいことも必要です。
売買代金が大きいということは活発に売買がされているということであり値動きがあるということです。逆に売買が少なければ値動きが小さくうねり取りがやりくいのです。
また活発に売買が行われていると、狙った価格で株の売り買いもし易いので良いです。
3.玉を入れやすい売買代金であること
資金がどの位あるか分かりませんが、恐らく100万円〜1000万円位のレンジから始める方が多いのではないでしょうか?
株には最低売買代金というのがあり、株によって最低売買代金は異なります。最低売買代金が100万円の株もあれば7万円の株もあるということです。
僕が実践するうねり取りの方法は複数回に分けて株を売買する方法です。株を買って保持していることを玉(ぎょく)と株の用語では言います。
買いであれば「買い玉」、売りであれば「売り玉」と言います。
これが最低売買代金が自分にとって高すぎる株を扱ってしまうと、容易に玉が入れられなくなるのです。
株は上がるか下がるかは分かりません。ですから最初は試し玉といって様子をみるために買ってみて、自分の理想通りであれば玉をどんどん増やしていくのです。
ですから、オススメとしては200円〜1000円程度の株が良いと思います。
4.自分好みの銘柄であること
どんな銘柄のうねりが取りやすいのかは個人の好みによるものが大きいです。
トップトレーダーでも皆が同じトレードの手法で利益を取っている分けではなく、自分の好みとする得意なやり方で利益を取っています。
ですから選ぶ銘柄はチャートをみて、この動きは何か自分に合っていそうだな、わかりやすそうだなと感じるものを選んでいきます。
5.銘柄は1つ(多くても2つ)に絞ること
初心者は複数の銘柄に手を出してはいけません。
沢山の銘柄に手を出しても上達することはできません、というか上達が遅れます。
だから取引する銘柄は1つ(多くても2つ)に絞って売買するのが最良です。
なぜ銘柄を絞るのが良いのかというと、複数の銘柄に手を出しても値動きの受け止めが中途半端になって波動感覚が分からなくなり身につかなくなってしまうからです。
複数株の売買も同時に行うことになるので良くありません。
というわけで具体的な銘柄選択の流れをまとめておくと
日経225 JPX400の株チャート全てに目を通し、好みのチャートをピックアップする
↓
売買代金が高かったり、出来高が少なすぎる銘柄を削る
↓
残った銘柄のチャートを描いてみる
↓
その中から1つ(もしくは2つ)銘柄を選択する
詳しいチャートの書き方などは後述します。
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うねり取りのメリット・デメリット
うねり取りのメリットとデメリットを簡単にまとめておきます。
ここで自分に合うのか合わないのかを考えてみて下さい。
うねり取りのメリット
うねり取りには2つの大きなメリットがあります。
- 売買の基礎となる波動感覚が身につく
- 売買がきちんとできるようになる
どんなトップトレーダーであっても、基礎となる波動感覚を身につける経験をどこかの段階でしているそうです。
またうねり取りでは自分の決めた銘柄で買い玉、売り玉を複数回入れて売買を繰り返していくので売買の基礎が身につくのです。
ただ売買といっても実際に行うとなるとかなり難易度は高いです。どこで玉を入れるのか、そしてその玉をどう動かすのか。売買は奥深いのです。
うねり取りのデメリット
次にうねり取りのデメリットについて
- 売買のチャンスが少ない場合がある
- 生活する水準まで利益をあげたいなら資金力がかなり必要
うねり取りは波動に応じてそれに乗っていくかたちで売買を行うので、売買機会が少なくなってしまうことがあります。
チャンスが多いほうが良いのであればデイトレード等に進んだほうが良いでしょう。
また、うねり取りは概ねですが3〜20%程度の幅を狙っていくかたちになるので、生活する水準まで利益をあげたいのであれば、資金力は3000万円程度は最低必要となります。
売買をする前に必ず準備する3種の神器
売買をはじめる前に必ず準備しておくべきものが3つあるのでご紹介します。
これらを中途半端にして売買を行っても成果は挙げられないと言っても過言ではありません。この準備の部分は非常に大切なのでバカにせず、必ず行うようにして下さい。
1.場帖
1つ目が場帖です。場帖は必ず売買する銘柄が決まっていれば、値動きを毎日つけるようにします。
そして場帖をつけ、その値動きについて自分なりに感じることが大切です。この値動きは最近の値動きと比べてどうなのか、どういう動きになりそうなのか?などを考えます。
そしてどのタイミングで波にのっていくのかをイメージしていくのです。
2.チャート
チャートの詳しい書き方は最後のところで説明しますのでここでは概要を
チャートは毎日の終値を折れ線グラフで記録していきます。
ちなみに最低でも過去2〜3年分は遡ってチャートを作成し、暇があればそれをぼんやり眺めて下さい。
そうしていると波動の動きを感じたり、ハッと気づきを得たりすることがあります。
2〜3年分のチャートができたら、選定銘柄の過去20年〜10年分のチャートを描くとより変動感覚がつかみやすくなると思います。
3.玉帖及び売買日誌
自分が売買した記録は必ずつけるようにして下さい。
もしこれをしないと、同じ失敗を繰り返すことになり、もしかすると何処かで致命傷をくらい一発退場が待っているかもしれません。
それくらい売買記録をつけることは重要です。やりっぱなしは絶対投資の世界ではご法度です。
なぜ売買をしたのか、どう感じたのかを記録しておき次の売買の参考にしましょう。
具体的な売買方法
それでは準備が整ったら実際の売買に入っていきます。
いつ取引を始めるのか?
株の世界では「チャンスを待つ」のも非常に重要と言われてきましたし、本当に大切なことです。
波動感覚と一致していないのに、玉を入れても、波にのることはできません。
ですから自分が取れると思うタイミング、感覚になったところで初めて試し玉を入れるようにしてみて下さい。
欲にかられて取引のタイミングを急いでしまうと必ず失敗します。
売買は株数を少なくし、複数買うことを心がける
はじめから大きな玉を入れたり、限界ギリギリまで玉を大きくすることは良くありません。
自分が負担だと思うほど玉が大きければ上手な売買をすることは難しくなります。
ですから自分が持て余さない程度、面白みを感じない程度の大きさの玉にするようにして下さい。これが1番玉を自由に動かすことができます。
また値動きはどんなに優れたトレーダーであっても読むことはできないものです。
ですからはじめに入れる玉は小さな玉にするようにして様子をみて、後から玉を追加していくようにして下さい。
売る時・損切り時の心構え
うねり取りをしていて判断が求められるのがどこで株を売り、どこで損切りをするのかということです。
個人の波動感覚と裁量次第といっても良いのですが、ある程度の指針を示しておきます。
- 自分のイメージと違ったら切る
- 気持ちが悪い・違和感があれば切る
- 資金の〇〇%損失が出れば切る
それぞれの波動感覚を基に売買を行うのがうねり取りなので、その感覚と異なればスッパリ切ります。
とはいっても、ズルズル引きずって持ってしまうという場合には自動的に資金の〇〇%損失となれば切るというふうにしておけば問題ないでしょう。
チャートの描き方について
チャートですが、1メートル✕70センチの用紙を縦にして使用します。
なぜ縦向きにして使用するかですが、横だとチャートを描いた時に上下のスペースが窮屈になり、用紙の端付近に値がきてしまった場合これ以上、上昇しないとか下降しないだろうという心理が無意識に働いてしまいバイアスがかかってしまうからです。
また余白部分が大きいので、人間の想像力、クリエイティブさを発揮して値動きのイメージを膨らませることができるようになります。
大きめの用紙に描くことで見やすさも向上しますよ。
また目盛りは縦を1ミリ1円、横を2ミリ1日として記入していきます。
株価が1000円以上の銘柄であれば1ミリ10円にしてチャートを描いていきます。
1ヶ月ごとに薄い縦線をいれ、その上に何月と書いておくと見やすくなるのでオススメです。
実践していくことが最大の練習となる
いくらチャートを書いても、お金を投資せず架空の取引を繰り返していても残念ながら上達はしません。
多分これはお金を実際に投資している場合の心理と、していない場合の心理がどうしても異なってしまうからだと考えています。
最初は上手く波動にのれなかったり、売買できなかったりを繰り返すことと思いますが、実際の売買を繰り返していくことで「慣れ」が出てきて次第に上達していきます。
実践に勝る練習なしというのは本当のことだと思います。
アドバイスするとすれば最初は小さい売買を繰り返していくことですね。
まとめ
というわけでここまで私が実践しているうねり取りの方法について解説をしてきました。どうだったでしょうか?
行うことは非常にシンプルなので愚直にどれだけやっていくことができるかが上達の肝だと思います。
もしわからないことがあればメールか、コメント欄に書き込みをしていただければと思います。
それではありがとうございました。