2018年2月よりパチンコ及びスロットに出玉規制が開始されます。

今回の規制は話題になっているとおり、パチンコ業界をガラッと変えてしまうくらいインパクトのある改正となっています。

例えばパチンコは2400発の大当たりが廃止となり、1500発に引き下げとなります。スロットも出玉を一回の大当たりで3000枚以上獲得することはできなくなります。

そしてその規制は長年の間、規制の波を受けず設置されてきたスロット「ジャグラー」にも影響が及びます。

今回の記事ではこの規制によってスロットのジャグラー及びAタイプ(ART等ではなく、ボーナスのみで出玉を増やすタイプ)にどんな影響があるのかについてお話しします。

ジャグラーは高齢の方に親しまれる一方で、ホールの安定的な収益源であり、高齢者のお金を吸い上げてきた機種でもあります。この規制がジャグラーにとって致命的なものになればと思うのですが、どうでしょうか?

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規制がジャグラーに与える影響まとめ

今回の規制がジャグラーなどAタイプに与える影響について述べる前に、今回の規制内容についてスロットのみですがザッとおさらいしておきましょう。

(警察庁より2018年9月4日「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」が公布された内容による)

 

スロットに実施される主な規制内容

大当たりの獲得枚数480枚→300枚

3000枚リミッター導入

有利区間が全体ゲーム数の70%未満にする。(有利区間とはARTだけでなくナビ、ボーナス中、CZ中等を含みます。)

ARTの設定差撤廃。

中時間試験(4時間)の採用

現行 改正後
400G ~300% 33.3%~220%
1600G なし 40%~150%
6000G ~150% 50%~126%
17500G 55%~120% 60%~115%

細かく言えば他にもありますが、打ち手に大きな影響を与える部分が上記の規制内容です。これらが2018年2月から実施されます。

今の設置機種を考えてみると、ほとんどの機種について違反となりまね。今のところ経過措置3年という話もあったり、これらの機種については2月で即撤去という感じではなく、撤去の方向に進んではいるが、パチンコ業界側の主張もあったりとなかなか撤去の方向には進んでいないようです。

率直に言って出玉が規制される一方で、打ち手の投資を抑制するような規制がほぼ無いので、投資は変わらずリターンは今よりさらに少なくなる、つまり「やればやるだけ損する可能性がゲーム」になっていくのではと思います。それでもパチンコをやるとなると、お金を燃やしにホールに行っているのと一緒なのではと感じます。(それでも依存症の人は行ってしまうと思いますが・・・)

それでは、次にこの規制がAタイプの機種にどういった影響をあたえるかについてお話しします。

 

Aタイプの機種に与える規制内容について

上記の規制でAタイプに影響を与えるものとして

  • 大当たりの獲得枚数480枚→300枚
  • 中時間試験(4時間)の採用

上記の2つがかなり強い影響を与えます。

1回のボーナスの払い出し枚数が300枚というと、現行のHANABIやジャグラーなどは規制に引っかかりますので規制の対象となります。

そのためAタイプの機種は1回の大当たりで200枚ちょっとの払い出しのものが主流となると思われます。

また中時間試験の採用及び機械割が締められたことで、今よりも一気に出玉を得ることができるAタイプの機種というのは無くなります。Aタイプなのでそれこそハッキリ出玉が少なくなったと感じるくらいになると思われます。

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2018年以降のジャグラーの未来について

規制によって現在設置されているジャグラーがどうなっていくのかですが、まずは現在のジャグラーの現状を見てみましょう。

 

現在のジャグラーの設置台数とスペックについて

ジャグラーシリーズの設置総数については調べてみましたが、ハッキリとした数値が分かるものはありませんでした。

しかし、全国のパチンコ店情報が掲載されている「PーWORLD」の「設置台数ランキング」によると、スロットの設置台数ランキングで上位20位のうちジャグラーシリーズが9つもランキングインしていました。コレを考慮するとスロットの総設置台数の少なくとも4割程度はジャグラーシリーズが占めているのではないでしょうか?

全国のスロット総設置台数は165万台と言われているので、これの4割とすると約66万台がジャグラーシリーズで占められていると推測されます。

これはホールに足を運んだことがあるなら体感としても、これくらいジャグラーシリーズが設置されていることは実感されると思います。

設置台数が多いということは当然稼働が高く(お客さんがついている)、お店の主要な収益源となっているということです。

次に機械割ですが設置台数の多いマイジャグラー3を例にとると以下となります。

アイムジャグラーの機械割

設定 BIG REG 合算 機械割
1 1/287.4 1/431.2 1/172.5 96.6%
2 1/282.5 1/364.1 1/159.1 99.0%
3 1/273.1 1/341.3 1/151.7 101.2%
4 1/264.3 1/292.6 1/138.9 104.3%
5 1/252.1 1/277.7 1/132.1 107.1%
6 1/240.9 1/240.9 1/120.5 111.6%

 

規制対象となるジャグラーは全て撤去されてしまうのか?

まず今回の規制に引っかかってしまうジャグラー機種ですが、これらの機種が2018年2月に即撤去されてしまう可能性は低いです。

何故ならジャグラーを即撤去しなければならなくなった場合、ホールは新機種の導入、ジャグラーという安定した収益源の消滅など壊滅的な被害を受け、多くの資金的体力の無いホールは倒産してしまう可能性があるため、こういった措置がいきなりされる可能性は低いでしょう。

恐らく移行期間である3年の間に段階的に撤去の方向に持っていくような方針になっていくのではと思います。

 

ジャグラーのスペックは現状より下がる

ジャグラーの出玉スペックは当然ですが、これから発売される新機種については下がります。

なぜなら細かく試験・機械割が設定されたことにより、尖ったギリギリのスペックでは検定に通らなくなる可能性が圧倒的に高いからです。

聞く所によると、現行のジャグラーですら、試験に通すために同スペックで何回も試験を受けたというウワサもあります。

ちなみに検定を受けるだけで1回数百万円もの費用がかかるようです。

スペック的には200枚〜250枚程度、当たり確率も今より緩やかな機械割105〜109%程度の機種で落ち着くのではないでしょうか。

 

まとめ

これまでみてきたように規制により、Aタイプはより打ち手にとって見返りが少ないものになっていきます。つまり投資だけがかさみ、まぐれで得るリターンも非常に少ない・・・という意味が分からない状態です。

この規制の目的はより射幸性を低くし、パチンコ依存症の人を減らし、パチンコの適正化を図ることが目的ですが、パチンコ依存に陥っている人達は勝とうが負けようが、かまわず打ってしまうのです。

そういったことを考えるなら、リターンだけでなく、なぜ過度な投資を抑制するような規制をかけないのか疑問です。投資が抑制されるのであれば一定の割合の人達は救うことができるようになると思うのです。