日本にカジノができると話題になっていますが、現在どの程度まで話が進み、また実際にカジノが日本に建設された際にはどのような施設となり、カジノは日本にどのような影響を及ぼすのかについて解説していきたいと思います。

調べてみると現在の流れでスムーズに事が運んだとしてもカジノ建設にはまだ数年の歳月が必要なようです。現状カジノ設立に反対の声も多くあがっているので、今後どうなるか先行きは不透明な部分も多くあるようです。

カジノ法案の進捗状況

世論では建設反対の意見も多いカジノについて建設するか否か、現状ではカジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案が国会で可決(平成30年7月)、カジノを日本に設置する方向で進んでいます。

この後の流れは規制などをさらに検討し具体的な内容を決め、建設場所や業者などの調整を行って実際に建設に入っていきます。

そのためカジノが実際に建設されるのは少なくとも後5年程度はかかる見込みです。

ちなみに世論調査では70%程度の人がカジノの建設に反対です。またIR実施法案の採決も与党と維新の会の賛成多数という極めて偏った形で可決されています。

そのためこの後も世論の声や野党の反対が巻き起こるでしょうから、ここからカジノ建設まで一筋縄ではいかないと思います。

カジノを作る政府の目的

カジノを作る目的は法案にも明記されている通り経済の活性化、つまりお金です。

私はお金を得るためとはいえ、なぜ国民を不幸にするような賭博施設を作るのか疑問です。

賭博施設はお客さん側の勝ちが多ければ経営を続けていくことはできません。賭博施設はお客さん側が負けたお金で成り立っているのです。

賭博は負ければ何も残りません。アパレルショップであればお客さんはお金を払えばお気に入りの服を得ることができ、お店も儲かるのでWin-Winになります。

カジノでは普通の金銭感覚からすれば異常な金額のお金を失い、借金をしたり、自己破産してしまう可能性だってあるのです。

賭博施設を設置すると不幸になる人が必ず一定数生まれることになるのです。

日本のカジノはどんな施設になる予定なのか

日本のカジノがざっくりとどんな感じになりそうなのか、現段階で分かっていることをいくつかまとめておきます。

  • 設置場所:全国3箇所(当面のところ)
  • 日本人の入場は週3回まで 月だと10回まで
  • 1日(24時間)につき入場料は6000円
  • 認可を受けた民間業者が運営

現在北海道、大阪、和歌山、長崎の4県がIRの誘致に必要な区域整備計画を国に申請する予定。(確定ではありませんが東京や沖縄も立候補するという話もあります)

カジノはレストランや演劇場、宿泊施設など様々なエンターテイメント施設を集めた大規模な複合施設になる予定です。

カジノの具体的な内容ですが、恐らく諸外国と同様にバカラやルーレット、スロットなどを含んだものになると思います。

また日本はパチンコ・スロットが独自に発展しているので、海外製のものも設置されるでしょうが、パチンコ・スロットの有名企業、例えばサミーやユニバーサルエンターテインメントなどがカジノ向けに開発・設置したスロットも多数設置されることは確実でしょう。

規制がどの程度になるかは分かりませんが、既存のパチンコ・スロットよりもレート・射幸性が高いマシーンになるのも間違いないかと思いますね。

カジノが日本に与える影響

カジノを設置するデメリットは何でしょうか?

カジノ設置にあたりニュースで最も大きく騒がれているのはギャンブル依存症患者が増加するということです。

ギャンブル依存症になると何がいけないのかといえば、生活の全てをギャンブルに注ぎ込むようになるので、最終的にはお金がなくなり破滅してしまうことです。

カジノを設置すれば間違いなく依存症患者は増加するでしょう。またギャンブル依存症とまではいかなくてもギャンブル依存症予備分としてカジノによって借金を背負う人や、ギャンブルに入り浸る人も出てきます。

政府は規制を設けるから大丈夫だと言っていますが、そんなわけはありません。

ギャンブル依存症は一度なってしまうと脳が変化を起こすので、一生ギャンブルをやりたい衝動が消えなくなります。

これはドラッグなどと似ていますが、カジノにハマってしまってからではもう遅いのです。

なぜ1人の人生を壊してしまう可能性のある賭博場を日本に設置しようとするのか理解できません。

またカジノを作ることで治安の悪化や、暴力団などの介入等の懸念されています。

政府の「日本の経済を良くしたいから賭博場を作ろう!」という発想は本当に安直で馬鹿げていて呆れますし、「もっと収入を得るための生産的な方法を考えるべきだろう!」と憤りを覚えます。

日本にカジノがもたらす良い影響

日本にカジノを設置するメリットは主に2つです。

  • 海外観光客の増加
  • 収入の増加

日本からカジノ目的でマカオや韓国に旅行に行く人がいるように、カジノができると海外からの観光客は増加します。

それらの海外観光客がカジノや飲食、観光などで日本にお金を落とすことで日本が潤うというわけです。

ちなみに現状では日本人にはギャンブル依存症向けに入場規制などがありますが、外国人向けには決められていません。

また外国人に限りクレジットカードでカジノの支払いをすることもできるようです。

これを聞くとお人好しかもしれませんが、日本人は守るけど外国人はどうでも良いのかな〜という気もしてきます。

日本人は依存症にならないように規制をかけておくけど、外国人はお金を最悪破産するくらいまで使ってもらい後の事は知りませんという感じなわけです。

何というかこういう形でしか収入をあげる方法を思いつかないのか・・・と日本の政府に対し悲しくなりますね。