日本には競馬、ボートレース、宝くじなど様々なギャンブルがあります。
公にはギャンブルとなってはいませんが、パチンコ・スロットも三店方式によって景品を現金と交換できるのでギャンブルと言って良いでしょう。
これらのギャンブルを比較した時に、最も割の良いギャンブルは一体どれになるのでしょうか?
競馬、競輪などの公営ギャンブルは国が運営しており調べてみると、過去に総務省から還元率(使ったお金に対しての見返りの率)に関する資料が出されていました。
それらの資料を参考にして割の良いギャンブルは一体どれになるのか?そもそも割の良いギャンブルなんてあるのか?という疑問について調べてみたいと思います。
ギャンブルの還元率一覧
以下は総務省が過去に出した公営ギャンブルを比較した資料です。
還元率とは使ったお金に対してどれ位の対価が返ってくるかを表したものです。
注目すべきは払戻率の欄です。払戻率は還元率とほぼ同様の意味で解釈してOKです。
ちなみに平成20年に出されたもので資料としては旧いものになりますが、以前とほぼ同じ体制で運営されているので還元率などもほぼ現在と同様と考えて良いと思います。
宝くじが約45%、公営ギャンブルは概ね75%という数字になっています。
宝くじの売上が1兆円以上で払戻率45%なのでかなりの財政資金になっているようです。
これだけ儲かるのですから、あれだけ宝くじのCMを大量に流すはずですよね。
パチンコ・スロットの還元率の秘密
日本の社会学者でギャンブル学の権威である谷岡一郎氏によるとパチンコ・スロットなどの還元率は80〜85%とのこと。
これを考えるとパチンコ・スロットが割の良いギャンブルにも思えますが実際は違います。
「パチンコは還元率が良いから1万円使っても8000円位は平均して返ってくるから大丈夫!」と思われるでしょうか?
パチンコやスロットをしたことがある人ならそんな訳無いと分かりますよね。
もし大丈夫であるならば、パチンコ・スロットで毎月10万円以上負けたり、借金をしたり、自己破産してしまう人なんていないはずです。
なぜ還元率が80%〜85%と高そうにみえるにも関わらず、何十万円、何百万円、何千万円もの大金をパチンコで失ってしまうのでしょうか?
還元率が高いにも関わらずパチンコでなぜ負けてしまうのか?
パチンコ・スロットで多くの人が給料を使い果たしたり、借金をするまで負けてしまう理由として以下の3つが大きく関わってきます。
- 機械割
- 換金率
- 試行回数
パチンコには釘の調整があり、スロットには設定があります。
お店は赤字では経営が成り立たなくなるので、基本的にお店側に有利になるようパチンコの釘やスロットの設定をしています。
つまり機械割(ペイアウト率)はほとんどのお客さんにとってマイナスになるように設定されています。
また換金率はお店に有利に設定されているので、お金をメダルやパチンコ玉に交換して、それをそっくりそのまま景品に交換したとしても、お金は目減りしていきます。
機械割と換金率も重要な要素ですが、パチンコで大金を失ってしまう最も大きな要因は試行回数の多さです。
試行回数が多ければ多いほど瞬く間にお金は減っていく・・・
なぜ試行回数の多さが重要なのかに凄くシンプルにお話します。
あなたがパチンコを1万円を全て玉に交換して打っているとします。
還元率80%〜85%ですから暫くすると、そのお金が8000円位になります。
また暫く打っているとそのうち8000円が6000円位になります。
また打ち続けていると6000円が4000円ちょっとに・・・・・
というように、還元率がたとえ80%〜85%と良いように思えたとしても、還元率が不利に傾いているものを何百回、何千回と繰り返せば瞬く間にお金は溶けていってしまうのです。
他のギャンブルであればお金の大小はありますが、多くても1日数回から数十回程度の試行回数ですが、スロット・パチンコの場合は1日中打っていれば数千回転も回す事になります。
スロットを1日打つとしたら5000〜8000回転位にはなるでしょう。
仮に1000円で約30回転回るとして6000回転回すとします。
これを払い出されたメダルを再投資せずに、全て現金で回すとしたら現金にして約20万円になります。
還元率が80〜85%ですから、戻ってくるメダルは約20万円×80%〜85%=16万円〜17万円です。
20万円使って16〜17万円が返ってくるのですから、1日中打っていれば3万円〜4万円位は平均して負けるのがパチンコなのです。勿論勝つ時もあれば負ける時もあります。ただ長期的にみればこのくらい負けて当たり前なのがパチンコ・スロットというギャンブルなのです。
だからパチンコ・スロットにお金を使えば使うほど、打てば打つほどその総額に比例して、負ける総額もどんどんあがっていきます。
恐らく僕は100万回転以上はスロットを回していましたから、使った総額は3500万円以上で戻ってきたメダルは2800万円位、つまり700万円以上は負けた訳です。
こう考えると、パチンコ・スロットをしていれば、そりゃどんなに大きなお金であってもすぐに無くなってしまうはずです!
基本的に分の悪い勝負を永遠と続けていることになるのですから。
だからパチンコやスロットで大金を失くしてしまう人・借金する人がでてくるのです。
勝てるギャンブルなんて無い
還元率の一覧をみても分かるように、ギャンブルはすべて胴元側に有利になるよう還元率が設定されています。
つまり日本にあるギャンブルはどれを選んだとしても長期的にみれば勝てない。負けるということです。
もし負けたくない、お金を減らしたくないというのであればギャンブルをしないという選択が最も良い方法です。
試行回数が多くなればなるほど、賭ける金額が大きくなればなるほど負ける総額・確率共に高くなっていくのですから、身近にあるパチンコやスロットは一見安全そうにみえて非常に危険なのです。
もちろん他の公営ギャンブルなども同様です。還元率75%のギャンブルを繰り返せば繰り返すほどにお金は減っていくのです。
ギャンブルでお金を失うスピードは、それを稼ぐために費やしたお金や労力と比べると、馬鹿らしいほど早いものです。
ギャンブルにハマっているという方は今日お話しした事を、少し冷静になり考えてみて欲しいと思うのです。
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