良いアイデアが次々と浮かんでくる人と悩んでも悩んでも全く良い発想が浮かば無い人がいます。

一体どうすれば良い発想が浮かんでくるようになるのでしょうか?

この記事では発想力が乏しいとお悩みの方に、発想力を劇的にアップさせるための方法をご紹介します。

仕事で斬新な企画を考えることを求められている、新しいアイデアを自由自在に生み出せるようになりたい。そんな方に是非読んで頂きたいと思います。

私が強く感じている事は、多くの人は良い考えを頭の中に持っていながら、それを上手く活かす方法を知らず、あと一歩の所で新しい発想が出ない状態にいるということです。

ちなみに以前の僕がそういった状態で悩んでいたので、今からご紹介することをしっかり実践すれば発想力が格段に向上すること請け合いです。

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発想は知識・経験を整理し練ることで生まれる

発想はどのようにして生まれるのでしょうか?

発想はひらめきとも言い換えることができますが、元々持っていた知識が発展したり、他の考えと組み合わさったりすることで生まれます。

そのため、発想を生み出すには多くの知識や経験を持っていることが大切です。何故なら考えや知識を持っているとその分だけ発展したり、組み合わさったりする数が多くなるので発想が生まれやすくなるのです。

しかし、残念ながら、ただ単に多くの知識や経験を増やすだけでは良い発想は生まれません。素材(=多くの知識や経験)を活かすためには、一度それらの知識を整理したり、練ったりして調理する必要があるのです。(詳細は後ほど説明します)

この調理の段階が終われば自然と発想は湧いてくる状態になります。

まとめると、発想を生み出す式は

「素材(=あなたが持っている知識や経験)× 調理(整理、練る) = 発想 」

となります。

つまり発想力がある人は、多くの素材(知識や経験)を持っていて、それらがいつも上手に調理(整理・練る)されているというわけです。

多くの場合、経験や知識は既に豊富にであるにも関わらず、その活かし方(調理方法)を知らず、発想が出ないと嘆いています。

これは非常に勿体無いです!そこで、はじめに発想力を鍛えるための知識や経験の調理方法からご説明します。そしてその後に素材を充実させる方法についてお話しします。

 

素材を調理(整理、練る)する

知識や経験といった発想の素材を整理したり、練ったりする方法についてお話しします。

いきなり素材をこね回さなくても、情報を整理するだけで新しい発想が生まれる事は非常に多いので、まずは情報を整理する所からはじめるのがオススメです。

情報が整理できたら、整理された情報を練っていくのが良いでしょう。

情報を整理する力がつけば発想力は飛躍的にアップします。是非やってみて下さい。

ブレインダンプ

ブレインダンプは思考を整理するツールの1つで、読んで字のごとく、ブレイン(脳)の中身をダンプ(どさりと下ろす)することです。

具体的に言えば、今あなたが考えている事全てを、雑巾を絞り出すように発想が出なくなるまで紙に書き出すのです。(上の画像は、私が欲しいもの、やりたい事についてブレインダンプしたものです)

ブレインダンプをするメリットは非常に多くあります。頭の中を全て吐き出すことで考えをスッキリと整理できます。また自分でも気づかなかった事や忘れていた事に気がつくことができますし、書いているうちに新たな着想を得ることもあります。

ブレインダンプのやり方は非常に簡単です。用意するものは真っ白な紙とペンだけです。紙は無地のできるだけ大きな紙を用意しましょう。(発想が出やすくなります)

書くテーマを決めたらそのテーマに沿って思いつく限りの事を箇条書きにダーッと書いていきます。全て書き終わったら書かれたモノを眺めます。ぼんやりと書いたモノを眺めていると新たな発想が生まれてくるのです。

眺めているだけでも良いですが、グループ分けをしたり優先順位をつけてみたりするのも情報整理として効果的です。

ブレインダンプのポイントは3つあります。1つ目は全て頭の中身が空っぽになるまで出し切ること。2つ目は時間を決めて行うこと、3つ目は箇条書きにして書くことですね。

ブレインダンプは頭の中を全てを出し切らないと情報が整理されず、ゴチャゴチャした状態のままになってしまいます。また時間を決めて書くことも大切です。ダラダラ書いていると発想を出し切る事が難しくなります。箇条書きでなく一文をダラダラと長く書くのも、後で眺めた時に何が書かれているか分かりにくく、発想が生まれてこない原因となります。

マインドマップを書く

ブレインダンプと似ていますがマインドマップを書くという手もあります。

マインドマップはトニー・ブザン氏が提唱した思考・発想法のことで、頭の中で起こっていることを紙に視覚化したものです。

ブレインダンプは1つテーマを決め、箇条書きにキーワードを書きましたが、マインドマップは1つのテーマを中心として放射線状に枝が広がるようにキーワードーやイラストなどを書いていきます。

上の画像ではダイエットプログラムをテーマに1日目から7日目までの食事や運動の予定をマインドマップにしています。

マインドマップが優れているのは、脳でおこなわれているのと同じように書いていくので、非常に発想が出やすくなるという点です。またビジュアル的にもマインドマップは美しいので後で見返した時に、新たな着想が生まれやすいですね。

マインドマップは手書きでも良いですし、無料で優秀なアプリも幾つかあるのでアプリでもOKです。

ちなみにスマホアプリでマインドマップを作るのはオススメしません。何故かと言うと、実際にやってみると分かりますがスマホだと画面が小さいうえに、入力に時間がかかるので思考が広がりにくいのです。思考を出す時はスピード感が非常に大切です。

オススメのマインドマップアプリはXMindです。いくつかアプリを使ってみましたが、無料ですが不満を感じること無くスムーズにマインドマップの作成ができます。

マインドマップの書き方は詳しく説明すると非常に長くなってしまうので、ここでは説明しませんが、実際にアプリを使って書いて慣れるのが1番良いと思います。アプリだと何となくキーワードを書いていくと、それらしいマップがデキるので。

少し慣れてきたら参考本をみるなど、マインドマップへの理解を深めてゆく流れが良いと思いますね。

ゼロ秒思考

ゼロ秒思考も思考を整理する方法で、世界トップクラスの経営コンサルタント企業であるマッキンゼーで14年もの間活躍された赤羽 雄二さんが提唱した方法です。

ゼロ秒思考は簡単に言うとブレインダンプの簡易版です。ブレインダンプは1つのテーマに沿って頭の中が全て出し切るまで行ったのに対し、ゼロ秒思考は1つのテーマに沿って、1分間という限られた時間で書けるだけ書いて終わりです。

時間がかからずサッと書けるので、ブレインダンプよりゼロ秒思考の方が手軽に取り組みやすい方法ではないかと思います。

用意するものは次の3つです。A4用紙(コピー用紙)、バインダー、ボールペン(ジェットストリーム)。

A4用紙はコピー用紙が安くて無地なのでオススメです。ペンは色々試しましたが、ジェットストリームが1番書き味が良いと個人的に感じています。

ゼロ秒思考のやり方は用紙を挟んだバインダーを横にし、1番上に今から書くテーマ、右上に今日の日付を書きます。

1分間の間にテーマについて思いつくことを、箇条書きにしていきます。

ポイントはスピード感を意識して書くことと、1文を長くしすぎないことですね。読めるくらいの字でOKなので、思考を追いかけるように書きましょう。また1文が長すぎるのも良くありません。長くなるようであれば幾つかに分けて書くようにして下さい。

書きたい事について思う事があれば何枚もメモを書いていき、書くことが無くなるまでそれを繰り返します。

What if~?で考える習慣を持つ

今持っている情報を整理する力をつけるだけでも発想力は鍛えられますが、情報を「練る」訓練をすることでも発想力は向上します。

ここで言う情報を「練る」とは情報を叩いたり、すったり、混ぜたり、固めたりしてこね回す事を指します。

ここからは情報を「練る」方法についてお話しします。

他人の境遇を自分に置き換えて考えるのも情報を「練る」のに有効な方法の1つです。

具体的にはWhat if〜?(もし〜だったらどうするか?)と考えてみるのです。

世界的に有名な経営コンサルタントの大前研一さんは若い頃、発想力を鍛えるために、毎日通勤電車に揺られながらつり革広告に掲載されている企業を眺め、「もし私が〇〇企業の社長だったら、経営状況を改善するためにどうすれば良いか?」という仮想の問題を自分に課し、それに対する解決策を考えていました。

そうした努力の結果、顧客から解決したい悩ましい問題を掲示されても、瞬発的に解決策が頭に浮かぶ状態になったそうです。

このように自分が発想力を高めたい分野で、仮想の想定を自分に課して考えてみるのは発想力を鍛えるために非常に有意義です。その他にもニュースや新聞などを見て自分だったらどうするかを考えてみるのも良いですね。

オズボーンのチェックリストを使う

どうしても発想が浮かばなくなってしまった・・・こんな時はオズボーンのチェックリストを使いましょう。

オズボーンのチェックリストは情報をこね回すのに最適なツールです。

このチェックリストに当てはめると、短時間で新しい発想を得ることができる場合があります。

以下チェックリストは9つあります。

  • 転用できないか? 今の状態のまま他の事に使うことができないか
  • 応用できないか? 他に似たものはないか、真似ができないか
  • 変更できないか? 変更できる部分はないのか(形、色、値段、機能等など)
  • 拡大できないか? 大きく、厚く、長く、重く、頻度を多く、時間を延ばす
  • 縮小できないか? 小さく、薄く、短く、軽く、頻度を少なく、時間を短く
  • 代用できないか? 人、部品、機能など代用できるものはないか 
  • 置換できないか? 何かを入れ替えてみる(人、順序など)
  • 逆転したら?   上下左右を逆にしてみる、ひっくり返してみる
  • 結合できないか? 合体・混合してみる

もし今新たな発想が欲しいテーマがあるのであれば、オズボーンのチェックリストに当てはめてみましょう。新しい発見があるかもしれません。

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素材(知識や経験)の絶対量を増やす

「素材(=あなたが持っている知識や経験)×調理(整理・練る)=発想」という話をはじめにしました。

次にお話しするのは素材についてです。上の式をみてもらうと分かるように、素材が増えれば増えるほど発想は豊かになる可能性が高まります。

1つの素材を持っているより、100の素材を持っていればそれだけ発想が出やすくなるのは明白でしょう。

つまり、発想力が高い人になりたいのであれば、できる限り多くの多種多様な経験を積めという事ですね。積極的に未知の分野に進んで手を出すようにしましょう。

以下に経験値の絶対量を増やすための具体的な方法をご紹介します。

行ったことの無い場所へ旅行する

未知の場所、例えば訪れたことのない外国へ出かけると飛躍的に経験値を高める事ができます。

カルチャーショックとも呼ばれますが異なる文化、人種、食べ物、風景等などを経験する事で、自分のなかに全く新しい価値観を築く事ができるのです。

食べたことの無いものを食べる

レストランに行き何を食べようか迷ったのなら、これまで食べたことの無いメニューを注文してみましょう。

新しい触感や味覚に触れることができ、これも立派な経験となります。

沢山の本を読む

本を読むことも発想の幅を広げてくれます。発想力を鍛えるために効果的な読書の手段として、偏ったジャンルの本だけを読むのではなく、全く異なるジャンルの本も沢山読むことです。

全く別ジャンルの本を読むことで、以前には思いもよらなかった視点や思考が得られる事があります。

自分と全く異なる経歴を持つ人と会う・話す

人と話す事も発想力を高める良い方法です。ですが、会社の同僚や付き合いのある友人と話をしても新たな発想は生まれにくい可能性があります。

最も良いのは自分とは全く異なる経歴を持つ人の話を聞いたり・実際に話をしてみる事です。

異ジャンル交流会や興味のある分野のセミナーなどに参加してみるなど積極的に交流を図るようにしてみましょう。

迷ったらやってみる

心構え的な事で恐縮ですが、新しい経験を増やしたいのであれば、やるかやらないか迷ったら「やる」ようにしてみて下さい。

そこでじっくり考え込んでしまうと色々とやらない理由を考えてしまい、結局はやらないまま経験は増えていきません。

ですから、迷ったらやってみるの精神を忘れないで行動して下さい。

 

発想力を鍛えるための補足アドバイス

今までお話しした事を愚直に実行すれば確実に発想力は伸びていきます。

ただその他にも、発想力を鍛えるための良い方法があるので補足的なアドバイスとしてお話ししておきます。

以下の事も併せて実行していくことでより発想力を高めることができます。

メモを取る習慣を持つ

生活をしていると何気ない瞬間に考えが浮かぶことがあります。こういった考えは暫くするとスグに忘れてしまいますが、発想を生むうえで非常に貴重なものですので、考えが浮かんだら必ずメモを取るようにしましょう。

できればメモ帳を持ち歩いて常にメモを取ることを習慣化できると良いですね。

問題について整理し理解を深める

仕事で上司から「〇〇という商品の売上をあげるための企画書を出して欲しい」と依頼されたとします。こういった場合は、いきなり企画を立ち上げようとするのではなく、まず依頼された内容や背景等についてしっかりと整理・理解しましょう。そうすることで発想が出やすくなります。

問題を一旦整理し、きちんと理解していくうちに「これはこうした方が良いのでないか?」と自分なりの発想が生まれてくるのです。

発想に行き詰ったらリラックスする時間を作る

発想に行き詰まったら散歩したり・リラックスすることが大切です。

あなたもお風呂に入ったり、何気ない瞬間に発想が湧いてきた経験があるでしょう。発想はそういった隙間にやってくる事が非常に多いのです。

日本を代表する哲学者の1人である西田幾多郎はよく散歩に出て思索にふけっていたといいます。(ちなみに西田幾多郎がよく歩いていた散歩道は哲学の道として有名です)

 

まとめ

発想力を鍛える方法について書いてきましたがいかがでしたか。

今日ご紹介したのは、スグに実行できて即効性のある方法なので是非やってみて欲しいと思います。

継続して実行すれば確実に発想力を数段レベルアップさせることができます。

それではありがとうございました。