仕事で判断に迷う場面や就職活動をする時、または結婚相手を選ぶなど難しい決断を求められる場面が人生には多く存在します。

そんな時、多くの時間悩んでも良い答えがだせない人がいる一方で、瞬時に直感を働かせ適切な選択をできる人がいます。

両者の違いはどこにあるのでしょう、また直感を働かせ良い決断ができるためには、一体何をすれば良いのでしょうか?

直感は訓練によって鍛えることができるものであり、適切な訓練の方法が存在します。

直感力を向上させることで人生に訪れる様々な意思決定を上手にできるようになれます。是非身に着けていきましょう。

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直感は訓練によって鍛えることが可能なスキル

ある状況に置かれた時「何となく」こっちの方が良いと瞬間的に感じるもの、それが直感です。分かりやすい例で言えば、恋愛において、はじめて会った人に「何となくこの人いいな」と感じたり、間違い探しで2つの絵を見た瞬間に「何かここの部分が間違っていそう」と瞬間的に感じる感覚のことです。

誰でも直感は持っていますが、仕事やプライベートで上手に直感を活用できている人は少ないのが現状です。

具体的にどのようにすれば、直感を人生の様々な場面で上手に働かすことができるのでしょうか?

そのためには、意識的に直感を磨くトレーニングをすることが必要です。多くの人が直感を上手く使えていないのはトレーニングをしていないからであり、直感はトレーニングを積めば磨くことができるスキルなのです。

何をすれば直感力が鍛えられるのかについて、直感に関する面白い実験データがあるので、それを基に説明します。

プロ棋士とアマチュア棋士の直感力の違い

独立行政法人理化学研究所は将棋で詰将棋を解く際に、プロ棋士は盤面をみた瞬間に次の一手を閃く特有の脳の回路を持っていることを発見しました。

以下参考記事

参考:2011年01月21日プレスリリース 将棋棋士の直観の脳科学的研究ー将棋プロジェクトー

プロ棋士とアマチュア棋士に解いてもらうと、プロ棋士は盤面をみて瞬時に状況を判断する大脳皮質頭頂葉の楔前部(けつぜんぶ)、もう1つは最適な次の一手を直観的に導き出すときに活動する大脳基底核の尾状核(びじょうかく)という2つの領域が活発に動いていることが分かりました。

つまり、プロ棋士は詰将棋の盤面をみた瞬間に直感が働き次の一手が分かるのです。この脳の活動はアマチュア棋士にはみられない特徴です。

なぜプロ棋士は直感が働き、アマチュア棋士は直観が働かないのでしょうか?

これはプロ棋士の膨大な対戦経験と訓練による賜物です。

プロ棋士が直感が働くようになるまでのプロセス

プロ棋士の直観が働くようになるまでのプロセスを、簡単に示すと以下のような流れです。

  1. 対戦や訓練の経験を積む
  2. 意識的に考え・試すことを繰り返すうち、どのような状況でどの一手が最も有効になるのか分かってくる
  3. 次第に頭で考えるのではなく、潜在意識レベル・皮膚感覚で良い一手が分かるようになる
  4. 難しい状況に置かれても、無意識に過去の膨大な経験から状況を瞬間的に判断できるようになる
  5. 「何となくこの一手が良いのではないか」と瞬時に感じるようになる

つまりアマチュアの人は上記プロセスの2番目か3番目あたりにおり、直観が機能するところまで到達していないのです。

直観がどのようにして働くかが分かったところで、次に効果的に直感力を鍛えるためには何をすれば良いのかについて、具体的にお話します。

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直感力を鍛えるための正しい5つの方法

直感を高めるためには大きく分けて5つの方法があります。

この5つの方法を実践していくことで直感力は段々と向上していきます。

ジャンルを特定すること

直感は自分が精通している分野で発揮されやすいという特徴があります。そのため直感力を高めたいのであれば、自分が望む分野に絞り深い経験を積んでいくことが大切です。

直感力を鍛えたいにも関わらず、様々な分野に広く手を出すのはNGです。中途半端に多くの事に取り組んだとしても直感は生まれないのです。

これは先ほどのプロ棋士とアマチュア棋士の例からも明らかです。1つの事を突き詰めていった結果として直感が働くようになるので、はじめは取り組みたい分野に集中して取り組むのです。

沢山の経験を積むこと

直観が働くようになるためには、沢山の経験を積むことが重要です。

沢山の経験とは言っても、どの位の経験を積めばよいのかというと、物事を頭で1つ1つ考えて判断するのではなく、無意識に判断できるくらいの量です。

例えばテニスを例にすると、素振りを練習する時、始めの頃はグリップの握り方、スイングの仕方、姿勢など1つ1つを考えながら練習しますが、練習を繰り返すと特に意識しなくてもそれらを自然と行えるようになります。

このように考えなくても無意識の内にできる位まで経験を積むのです。

無意識の内にできることが増えてくると、自ずと複雑な状況におかれても、直観が働きやすくなっていくのです。

経験した事の概要・要点を理解していること

もし膨大な量の経験を積んだとしても、やりっぱなしで、それらを1つ1つ理解できていなければいつまで経っても直感は磨かれません。

何が重要であったのか、自分の行動を検証し、コツを自分なりに理解することを繰り返すことで次第に直感力が発揮できるようになるのです。

将棋のプロ棋士のように直感力が高い人は、過去の様々な経験1つ1つを噛み砕いて自分のものにしていった人とも言えるでしょう。

直感を信じて行動する

直感力を高めたいのであれば、直感を信じて行動することが重要です。もし直感を信じて行動することができなければ、直感力は磨かれていかないのです。

例えばあなたが、食事をしようと思い道を歩いていて、何となく美味しそうな感じのするラーメン屋を見つけたとします。

ここで立ち止まって冷静に考えてラーメン屋に入るのか決定するのではなく、直感を大切にして「えいっ!」と入ってみるのです。結果的にそのラーメンが、美味しくても美味しくなかったとしてどちらでもOKです。直感を信じて行動したことが重要です。

頭で考えるクセばかりがついてしまうと、直感を元に行動することが怖くなり不信感が湧いてくるようになってしまいます。その結果として直感力は向上していかなくなるのです。

直感で行動したことを検証する習慣を持つ

直感を元に行動した事について、自分なりにその直感が当たっていたのか振り返る習慣を持つようにしましょう。

振り返る時は、どのような状況であれば当たったのか?どのジャンルであれば当たりやすいのか?など分かる範囲で振り返るようにして下さい。それを繰り返すうちに直感力は高まります。

例えば、交際相手が、はじめて会った瞬間「何となくこの人いいな」と感じた人だったとします。その後付き合ってみて上手くいったにせよ、ダメになったにせよ、その直感が当たったのかどうかを確認するのです。

もし直感を元に何度も恋愛で失敗しているのだとしたら、現時点では恋愛における直感力は低いのかもしれません。そうであるのなら、なぜ失敗してしまったのかをきちんと振り返って自分なりに理解しておくようにします。

こうした直感⇛行動⇛検証の繰り返しによって直感力は高まっていきます。

まとめ

直感力についてお話ししましたがいかがでしたか?

直感力を高めることができれば、選択をする時に後悔のない良い選択を瞬間的にできるようになれます。是非今日お話ししたことを実践して直感力の高い人になって欲しいと思います。

それでは、ありがとうございました。