「職場で結果が出せず周囲から責められているように思い、孤独を感じている」
「学校でいじめられ親や友達にも頼る人がいない」
こんな時、自分には味方がいないと感じ、とても辛い気持ちになってしまうものです。私も何度かそういう気持ちになったことがあります。1番孤独感を感じたのは中学校の時にクラスメイトのいじめっ子に嫌がらせをされたときのことです。先生や友達に相談しても全く相手をしてくれず、両親にもプライドがあって話せず、「自分には味方なんていない」と若かった僕は落ち込んでいました。
未だにあの時の事を思い出すと辛かった気持ちが蘇ってきます。
もう1つ孤独を強く感じたのは、社会人1年目の新入社員として働きはじめた時の事です。配属先の直属の先輩がかなり激しく叱責するタイプの上司であったのと、仕事を早く覚えないといけない焦りもあり、誰も助けてくれる人がいないと感じていた時がありました。
「味方がいない」と感じ傷つくのは、無視されたり相手にされなかったり、周りから無意識に自分の存在を拒絶されたと感じた時ではないかと思うのです。そんな時自分の存在を認めてくれる存在がいてくれれば、どんなに心強いことでしょう。
自分の経験を踏まえながら、自分には味方がいないと感じた時にどのように対処すれば良いのかについてお話しします。
今日お話しする方法は自分が実際に使ってみて効果のあった方法です。直接解決にはならなくても悩んでいた心が軽くなったり、生きるヒントを与えてくれるもの、中には即効性があり、スグにあなたの力になってくれる方法もあります。是非実践してみて下さい。
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味方がいないと感じた時の対処方法は3つしか無い
自分には味方がいないと感じた時の対処方法は3つしかありません。
その3つとは
- 自分に働きかける
- 他者に働きかける
- 環境を変える
です。このいずれかを改善することで味方がいない、辛い状況は改善していきます。
環境を変えるのが最もインパクトの大きい方法ですが、職場や学校を変えたりするのは多くの人にとってかなり敷居が高いので、最初に自分が変化をし状況を改善させる方法からお話しすることにします。
それでは、順番に詳しくお話しします。
自分に働きかける
自分に働きかけるとは、自分の考え方やスキルなどを変化させることで、味方がいない状況を一変させる方法です。
以下に詳しい方法をご紹介します。
生き抜くための動機を見つける
周りに味方がいない状況は孤独で本当に辛く感じるものですよね。
一言で言うなら寄る辺ない(周りに頼るものがない)感覚だと思うのです。
だからこそ人間が辛く過酷な状況を生き抜くためには支えとなる「生きる動機」を自分の中に作る事が絶対に欠かせません。
「夜と霧」(著:ヴィクトール・E・フランクル)は、ナチス・ドイツのアウシュヴィッツ強制収容所での囚人たちの生活を、心理学者であるヴィクトール・E・フランクルが詳細に記録したものです。
強制労働や貧しい食事、いつ殺されるか分からないという過酷な状況で、「健全な精神を保ち生き続ける人」と「(精神が)狂ってしまったり、パタリとスグに死んでしまう人」がいました。
フランクルは、この両者は一体何が違っているのか考え1つの結論を出しました。
それは、「生き残る人は皆、生き残らなければならない動機を持っていた」という事です。
生き残らなければならない動機とは、例えば幼い息子と妻を家に残しており、どうしても家に帰らなければならないといった理由や、人生をかけていた研究がありまだ未完成のままだ、といった理由です。
このような動機、希望と言っても良いかもしれませんが、それがあるうちは人間は過酷な状況でも生きることができるのです。
逆に生きる動機・希望がなければ人間は過酷な状況に負けてしまうことになります。それを象徴する出来事が本の中で紹介されています。ある時、アウシュヴィッツ強制収容所では囚人達が◯月◯日に解放されるというウワサが流れます。
噂を信じ開放日を待ち焦がれる囚人達がいましたが、それはデマであり、期限が来ても結局囚人が解放されることはありませんでした。すると、それらの囚人は突然亡くなってしまったのです。
どのようなものでもかまいません、辛い時には自分が拠り所とする「生きる動機・希望」を持って下さい。「生きる動機・希望」が辛い状況を耐える力を与えてくれるのです。
また「夜と霧」にはそういったつらい状況を切り抜けるヒントがたくさんありますので興味がある方は読んでみてはいかがでしょうか?
過酷な状況を克服した人の本を読む
「味方がいない」と感じている人は、自分と似たような状況、もしくは自分よりももっと過酷な状況を経験を描いた本を読むと良いでしょう。
これには2つの大きなメリットがあります。1つは著者がどのように過酷な状況を克服したかを知ることで、解決策を知ることができること、2つ目は自分よりも辛い状況を経験した人がいると知ることで、「自分1人ではないんだ」という気持ちになれ勇気をもらうことができるのです。
良い本は沢山ありますが、個人的に特に印象深い本を2冊下記にご紹介します。
運を掴む―弱小の会社を世界一にした男の物語(著:横内裕一郎)
運を掴む 弱小の会社を世界一にした男の物語 /学研プラス/横内祐一郎
私が新入社員として悪戦苦闘して窮地に陥っていた時に「運を掴む―弱小の会社を世界一にした男の物語」(著:横内裕一郎)という本を読みました。たまたま古本屋さんで手に取り、何となく読んでみようと購入した本です。
著者の横内さんはグレコなど世界的に有名なギターメーカーのフジゲン株式会社の会長です。この本にはわずか20数年で、なぜ日本の弱小ギター企業が世界一になれたのか創業から成功までの物語が記してありました。
横内さんは当時の社長から自社のギターを広めてこいと、無謀にも英語も営業の仕方も何も分からないまま、ギター数本を片手にたった1人で半ば強制的にアメリカに行かされます。しかし、毎日毎日朝から晩まで営業をかけても全く相手の言っている事が言葉がわからないので、売れないどころかアポイントメントも取り付ける事ができず追い返される日々が続きます。
数ヶ月過ぎ日本の社長からは早く売り上げを上げろと声がかかるも全く売ることができず、誰も現地には頼る人もいない状況で、滞在費用も段々と無くなっていきます。お金が無いので食べるものも毎日数百円しか使えなくなり、精神的に追い詰められていきます。
そしてついには精神的におかしくなる寸前になり「こんな状況に追い込んだのは日本いる社長だ、社長を殺してやる」と考え、営業に行くのもやめアメリカで借りていたアパートで引きこもるようになります。
しかし、ある日奇跡的な出会いを経験しそこから横内さんの運命は好転していきます。
この本を読んだ時「自分よりも何倍も苦しい状況からそれを克服した人がいる。自分はまだここまで努力もしてなければ、状況だって良い方だ。」と生きる勇気が湧いてきました。
「だから、あなたも生きぬいて」(著:太平光代)
260万部の大ベストセラーにもなったことがある本なので知っている人も多い本かもしれませんが、「だから、あなたも生きぬいて」(著:太平光代)も印象深い本です。
太平さんは中学生の時に酷いいじめを経験し、割腹自殺を図りますが死ねず、その後もさらに酷いいじめを経験します。何処にも自分にも居場所は無いと感じ、14歳の時に暴走族に入ります。その後荒れた生活を続け暴力団の組長と結婚しますが、21歳の時に離婚、ホステスとして夜の世界で働き始めます。
そこで太平さんは偶然、人生を立ち直るキッカケを与えてくれる恩人と出会います。そして死ぬほどの努力を重ねた結果、数々の資格試験に合格し、中学しか出たことが無いにも関わらず、ついには最難関試験の司法試験にも合格するのです。
普通であれば中学しか出たことがなく、ほぼ勉強してこなかった人が司法試験に挑戦すること自体無謀だと思われるはずです。この本を読んで私は、人間死ぬ気になればどんな状況からでも成功することができるのだと感じました。
自分にポジティブな言葉をかけるようにする
もし他人から無視されたり、貶されたりして孤独を感じているのなら、ポジティブな言葉を自分に向かってかけるようにして下さい。
1番の自分の味方は自分だと考えるのです。(もちろん他人が重要でないというわけではありませんが)
心の中で1日にどれくらいの言葉を自分にかけているか知っていますか?その数はなんと6万語と言われています。つまり、他人から言われる言葉は微々たるもので、自分が自分に向かってかけている言葉の方が圧倒的に多いのです。
自分にかけている言葉のうち大半がネガティブな言葉であれば孤独感は一層強まり、悪いアイデアばかり浮かんでくるようになります。
その言葉をポジティブな言葉に変えることができれば精神的に楽になりますし、物事が良い方向へ向かいやすくなります。
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他力本願をやめる
これを読んでいる方全員に当てはまる事ではありませんが、他人に頼ろうとする傾向が強いと孤独感を感じやすいのです。というのも、困ったことがあるとまず周りの人に頼ろうと考えてしまうので、他人から反応やフォローが得られないとスグに「自分なんて誰からも必要とされていない」と考えてしまいがちになるからです。
もちろんこれは「周りに頼るな!」という事ではありません。自立した考えを持ったうえで他人に頼ってほしいのです。
他力本願の思考である限り、他人のせいにし、孤独感を感じることは多くなり、成長していくことも難しいでしょう。また他力本願の人は、周囲の人も相手にしたくないので、より味方ができにくいという傾向もあります。
自分を変えることで周囲を変える事ができないかを、まずは考えてみるようにして下さい。
周りに自分を認めさせる努力・結果を出す
もし自分の力が及ばない事が原因で孤独を感じているのなら、自分の能力をあげることを考えてみましょう。もし、なかなか結果に結びつかなくても周囲の人は、努力している姿をみて、次第にあなたを受け入れてくれる可能性があります。
ここでいう能力とは仕事自体のスキルだけではなく、コミュニケーションや人格なども含みます。
足りないと感じている能力を向上させることで状況を一変させる事ができるかもしれません。
他者に働きかける
他者に働きかけるとは、自分以外のもの(他者)にアプローチすることで味方がいない状況を克服する方法です。
以下に詳しい方法をご紹介します。
信頼できる人がいるのなら本気で相談をする
あなたが本当に苦しい状況にいるのであれば、まずやって欲しいのが、自分が信頼している人に真剣に相談をしてみることです。
相談しづらい気持ちがあるかもしれませんが、相手もあなたが本気で困っているのが分かれば相談にのってくれるはずです。
ただし、必ずしも期待通りの反応がかえってくるとは限らないので、相手に期待しすぎないようにしましょう。相手の反応をコントロールすることはできないので、自分が望まない反応だったとしても、相手に対して怒ったり落ち込んだりしないようにして下さい。
相手はあなたの状況を事細かに理解しているわけではありませんし、相手は相手なりにあなたを理解しようとしているのです。
もし、相談しても問題が解消しなければ別の人に相談するか、他の方法を試せば良いのです。
味方・友人を作る努力
味方がいないと言う人の中には味方を作る努力をしないで、自分には味方がいないと言っている人がいます。
もしこれまでそういった努力をしてこなかったのであれば、自分から話しかけたり、食事に誘ったり、挨拶をしたりと言った友人を作る努力をしてみましょう。
ここで注意して欲しいのが、深く考え過ぎず、まず行動をしてみて欲しいのです。
自分の性格がこうだから、周りの人が〇〇だから・・・と考えていると結局行動に移すことができなくなってしまい、味方は増えていきません。
ペットを飼う
ペットを飼うことで、孤独によって深く傷ついた心を癒やすことができます。
なぜペットを飼うことで癒されるのかと言えば、いつもペットはあなたを無条件で「認めてくれる」からです。どんな様子であれご主人である、あなたの事をペットはいつも待っていてくれるのです。
もちろんペットを飼うことで問題が根本的に解決することはありませんが、「味方がいない」という辛さを緩和させてくれる大切な存在となります。
環境を変える
「味方がいない」と感じる状況を変えるのに、最も効果が大きい方法が「環境を変える」ことです。「環境を変える」言い換えればその場所から「脱出する」「逃げる」といっても良いかもしれません。
「逃げる」と言うと悪い印象を持つかも知れませんが、そう思う必要は全くありません。
何故なら「味方がいない」と感じる、現在の環境があなたにとって、たまたま合っていないのかもしれないからです。
誰であっても、人間には相性が存在します。相性の良い人間関係、相性の良い仕事など自分の力を活かせる場所が存在するのです。もし自分の力を発揮できる環境と正反対の場所にいれば、力の無さや孤独を感じる事になるでしょう。
ただ多くの人にとって、環境を変えようと決意するのはかなり勇気のいる決断ですし、何が原因で味方がいないと自分が感じているのかハッキリ分からず環境を変えてしまえば同じ事を繰り返してしまう可能性もあります。
ですから、まずは現在の環境で努力をしてみて、それでも一向に上手くいかない状況が続くのであれば、環境を変えるのが良いでしょう。
まとめ
味方がいない状況はどんな人であっても非常に辛く感じるものです。
いま辛い状況にいる人が改善することを願っています。