一般的に自虐的なことを言うタイプに多いのが、自虐的なことをいって周りを気まずい雰囲気したり、不快な気持ちにしてしまう人です。

確かに、自分のことを蔑んだ発言をされても、周りの人からするとどう反応していいのか困ったり、フォローしなければいけないような気持ちになったりして困るのは当然です。

ですが、自虐的なことをいう人の中には上記のような人だけでなく、自虐的なことを言っても周りを楽しい気持ちにさせたり、気まずい感じではなく爽やかな気分にさせる人もいます。

同じように自虐的なことを言っているようにも見えますが、心の奥にある心理は全く異なります。

自虐的な人の心理は一体どの様なものなのでしょうか?

今回の記事では、自虐的なことを言う人の心理と、どのように自虐的な人と付き合っていくのが良いのかについてお話していきます。

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自虐的な人の心理には2つのパターンがある

冒頭でもお話しましたが、自虐的な人には2つのパターンが存在します。これら2つの大きな違いは、その背景に「自信」があるか否かです。

つまり、自虐的なタイプには

  • 自分に自信を持ち、自分のことを笑い飛ばすことができる人
  • 自分に自信がないために、自分を卑下している人

の2パターンがあるということです。

自信を持ち、自分のことを笑い飛ばすことができる人

自分にしっかりとした自信があったうえで、自虐的なことを言う人は周りを純粋に楽しませるために、自分のことを笑い飛ばすようなことを言えます。

全く自分の価値を貶めること無く、悲観でも蔑むでもなしに、純粋に周りを楽しませるがために自虐的に言うので、そこには明るい雰囲気とか爽やかな感じが漂います。

そうすると、周りの人も全く嫌な気持ちになったり、反応に困ってしまうようなことなしに、冗談でツッコんだり嫌味なしに付き合うことができるのです。

自信がなく、自分を卑下している人

自分に自信がないために、自虐的なことを言う人は、悲観的だったり自分への失望から発言をします。言うなれば、自虐的なことを言って、自分で自分がダメなんだと再確認しているような感じです。

そのため、自信が無い人が自虐的なことを言う時には、必ずネガティブだったり、暗い雰囲気がそこはかとなく漂うのです。

周りの人は、そういった雰囲気を無意識に感じとるので、自虐的な発言や行動に対して、どう反応すれば良いのか困ったり、場合によっては不快に思ったりもします。

 

自虐的な人は満たされない自尊心を満たしたい欲求がある

お話したように自分に自信があり、自虐的なことを冗談で言えるタイプについては、周りの人も付き合いやすいので、人間関係で問題となるようなことはないでしょう。

多くの場合、問題となるのは自分に自信がないために、自虐的なことを言うタイプです。

なぜ自信がない人は、周りの人が困ったり不快になるかもしれないのに、自虐的なことを積極的に言うのでしょうか?

そこには「自分自身の満たされない自尊心を満たしたい」という強い欲求が隠されています。

自尊心とは、自分自身のことを受け入れて大切に思う心のことです。

自尊心は自信とも深く関連があり心の土台とも言えるものです。自尊心が持てないと、自分に自信を持つこともできませんし、心が不安定になります。

自虐的な人は、自分自身のダメな部分や欠点・受け入れられない部分を周りに対して言うことで、無意識のうちにそれを満たそうとするのです。

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自虐的な人が無意識に持っている4つの特徴

それではここから、自虐的な人が無意識に持っている特徴についてお話します。

フォローされたい

先ほどお話したように、自虐的な人は自分の満たされない自尊心を満たそうとして自虐的な発言をします。

そして、周りに(無意識に)自分の満たされない自尊心を満たしてもらおうとするのです。

例えば、何か失敗をして「私って本当のろまでダメなやつだよねー」とか「こんなこともできない私なんてどうしようもないよね」と言えば、周りからは「そんなことないよ」と言ってもらうことができます。

そうすると、少しだけ自分の満たされていなかった自尊心が満たされたような気持ちになることができるわけです。

誰かを非難したり、愚痴っぽい

自虐的な人は誰かを非難したり、愚痴っぽくなりやすい傾向もあります。

何故なら、誰かを非難したり愚痴を言えば、その分だけ自分の地位を(心の中で)相対的に高めたり、自分自身を正当化できるので、自分の満たされない自尊心を一時的にでも満たす事ができるからです。

具体的には、誰かのことを馬鹿だとか、ダメな部分を周りに言うことで、自分はその人よりもランク的に上なのだと思いたいのです。

可哀想な自分と思ってもらいたい

自虐的なことを言うメリットとして、自虐的なことを言っていれば周りから可哀想な人だと思ってもらえるということがあります。

長らく自虐的な姿勢でいると、発言している本人は気がつかずに言っている部分もありますが、詰まるところ自虐的な発言には

「私は可哀想な人だから、色々と失敗したり、ミスしたり、できないことも多々あるけれど、それは許してください」という無言のメッセージが含まれています。

端的に言えば、甘えているとも言えるでしょう。

こういった発言も元々は自信の無さに由来するものです。

自分に自信があり、自分のことを信頼していれば、自分の価値を信じて努力し壁を克服しようとするでしょう。しかし、自分のことを信頼していなくて、無力だと感じているため、努力もしなくなり、可哀想な自分のままでいようとするのです。

自分を受け入れてくれない人に対して排他的になる

自虐的な人は、自分の自尊心が満たされない場合に感情的に不安定になります。

そのため、自分を受け入れてくれないような相手に対しては排他的になる場合があるのです。

具体的には、自分のことを批判したり、受け入れてくれないと判断した相手に対して過度に怒ったり、無視することがあります。

そのため、自虐的な人は自分の周りに「イエス」と言ってくれる人ばかりをおきたがります。

 

自虐的な人との適切な付き合い方

自虐的な人が持つ心理や、問題についてみてきましたが、ここからはそういった人とどのように付き合っていくのが良いのかについてお話します。

率直に言って、自分を虐げるような発言や行動も度が過ぎると周りの人の負担となることが多くなります。

上手く対応して、自分のエネルギーや感情を使いすぎないように注意しましょう。

適度な距離を取って付き合う

自虐的な人と付き合う際は、適度な距離を取って付き合うのが良い方法です。

場合にもよりますが、ベッタリと付き合いすぎると相手はあなたに対して依存的になったり、自分の愚痴や不満などを延々と聞かされることにもなりかねません。

何より、そういった自虐的な発言にずっと接していると、あなたもネガティブになってしまったり、反応しなければならないという気持ちから疲れてしまう可能性が高いでしょう。

フォローはほどほどに

適度な距離を取るとは言っても、励ましたり手助けしたりすることは当然あるでしょう。

そこで、どれ位相手が本気でやろうとしたり変わろうとしているのかによって、フォローをどれ位するのかを判断するのが良いと思います。

何度も励ましたり、フォローするけども文句を言ったり、愚痴を言ったり、過度に悲観的な姿勢であるならば、恐らくいま相手が変わることは難しいと判断し、フォローし続ける姿勢をやめるのです。

しかし、相手が何か変わるような兆候があるのであれば、その後も継続的にフォローしていくのが良いですね。

こういった割り切った対応は、冷たいと感じるかもしれません。しかし、自分のエネルギーや時間は有限なのです。

それを自分の本意ではないことでむやみに減らしたり、吸い取られるようなふるまいをするのは、お互いに凄くもったいないことだと思いますし

そもそも相手が依存的な態度を取り、それに応え続ける関係そのものが良いと思えるものではありません。

ですから、フォローするのはほどほどにして付き合うのが良いと思います。

 

まとめ

自虐的な人の心理を理解して、上手くつきあっていただければ幸いです。

それでは、ありがとうございました。