「これはきっとこうに違いない」

「あの人はこうだと思っているはずだ」

自分の中で物事を断定してしまう、いわゆる「思い込みが激しい人」がいます。

思い込みが激しいことは、マイペースに自分の道を行く時には力になってくれることもありますが、

大勢の人と働いたり、協調性を持って過ごすことが必要な時には周囲と溝を作ってしまう原因にもなったりします。

また思い込みが激しいと、勝手な想像から自己批判的になったり、他人の悪口やうわさ話をしたりする場合もあります。

思い込みが激しい人は、どのような心理から「思い込みが激しい」状態となっているのでしょうか?

また思い込みが激しい人と、上手に付き合っていく対処法はどのようにすればよいのでしょうか?

今回は「思い込みが激しい人」の心理と対処法についてお話していきたいと思います。

スポンサードリンク

思い込みが激しい人が持つ3つの心理的特徴

まずは初めに、思い込みが激しい人が持つ心理についてお話します。

思い込みが激しい人は、大きく分けて3つの心理的特徴を持っているために物事を決めつけてしまっている可能性があります。

自分の考えが正しいと決めつけている

思い込みが激しい人の1つ目の心理的特徴としては、自分の考えが完全に正しいと決めつけている部分があります。

つまり、自分の出した結論はどこからどう見ても間違いないので、選択の余地は無いだろうということです。

はたから見れば、明らかにおかしいという場合でも、本人の頭の中では完璧に理屈が通っているので、他の意見を寄せ付けないのです。

感情的である

思い込みが激しい人は、感情的な人である場合が多いです。

生きていれば誰でも、悲しみにくれて泣いたり激しく怒ってしまったりと感情的になった経験があると思います。

そんなふうに感情的になった時には、誰であれ冷静さを欠き、極端な思考をしてしまいがちになります。

感情の起伏が激しい傾向にあるということは、普通よりも視野が狭く、感覚的に物事を判断してしまいがちになります。

注意され、強く怒りを抱けば「相手は自分を嫌っているんだ」と考えたり「自分は嫌われているに違いない」と感覚的に考え、それを信じ込んでしまうのです。

他の可能性を考える想像力が乏しい

想像力の欠如というのも、思い込みの激しい人が持つ特徴の1つです。

例えば会議などでは、ある1つの結論を出すために、参加者から沢山の意見を出してもらい、それらを比較検討します。

会議の結果だけをみれば、1つの結論が選ばれたことしかみえませんが、その背景には無数の意見や選択肢があったわけですし、出た結論と同じくらい妥当な意見もあったかもしれません。

社会では多くの状況において、唯一絶対的に正しい答えというのは無く、様々な意見や選択肢が必ず存在します。

思い込みが激しい人は、そういった他の選択肢をじっくりと考えたり、比較検討することを重要視せず、他の可能性を想像しない傾向にあります。

 

思い込みをなくす方法

では思い込みをなくすためには、どうすれば良いのかについてお話します。

これは単純で、上記でお話した3つの心理的特徴と反対の事をおこなえば良いのです。

つまり、自分の考えが正しいと決めつけず、感情的にならずに、他の可能性を考えてみるということです。

それでは1つ1つみていきましょう。

自分の考えを疑ってみる

自分の考えを、様々な視点から考え直してみることで、自分の思い込みに気づくことができます。

論理的に考えて、本当にこれは正しいと言えるだろうか?

他人からみると、これはどう見えるのだろう?

今考えていることが、もし正しいとしたら(間違っている)としたら、どんな良いこと悪いことがあるだろうか?

などじっくりと、自分の意見の妥当性について考えてみるのです。

そのうちに、様々な意見の多様性に自分自身で気づくことができます。

冷静になって考えてみる

思い込みをなくしたいのであれば、自分がどういう心理状態にいるかは重要です。

もし穏やかな心理状態でないのであれば、自分の考えが思い込みなのか、そうでないのかを考えることは難しいでしょう。

ですから、少しくつろげる場所で冷静になった時に、自分の考えはどうだったのだろうかと考えてみるようにするのです。

他の可能性はないかを考えてみる

いつも1つの意見だけではなく、複数の意見や選択肢を考える習慣を持ちましょう。

これは自分だけではなく他人の言動や行動に対しても、同じ様に複数の可能性や事情があると考えるようにすると非常に良い効果を生みます。

他人に対して心配りや寛容さを養うことができ、怒ることが少なくなったり、穏やかに日常生活を送ることができるようになれます。

 

注意しておきたいのは、いまお話した3つの思い込みをなおす方法は

前提として本人に「自分は思い込みが激しいところがあり、それが問題である」という自覚が必要になります。

本人に自覚があれば、他人が指摘をしたり、自分で行動を反省し気づいて改善の方向に進むことができます

しかし、本人に自覚が無いのであれば、いくらこう考えてみようと他人が働きかけても、自分は間違っていないはずだという感じで、寄せ付けてはもらえないでしょう。

では、次にそういった自覚の無い思い込みが強い人への対処法について考えてみましょう。

スポンサードリンク

思い込みが強い人への対処法

思い込みが激しい人は、自分の独善・独断的な考え方をそれが事実であり、当たり前かのように話す傾向があります。

「Aさんは私のことを嫌っているから、こんなに指摘をしてくるんだ」

「Bさんは意地悪に違いない」

など勝手な想像で自虐的になったり、事実とは異なるのにも関わらず悪口や噂話をしたりします

また「私の意見は絶対に正しい」

と自分の意見を無理にでも貫こうとする傾向もあります。

こういった思い込みが強い人といると、周囲の人は困ってしまうケースが多いでしょう。

このような場合に、どういったかたちで対処するのが最も良いのかについてお話します。

ストレートに意見を批判せず、相手に気づかせるようにする

思い込みが強い人の意見に対して、ストレートにあなたは間違っているというのはかなり危険です。

というのも、相手は自分の中で完全に自分の意見が正しいと信じているので、(防衛的になり)逆に激しく批判されたり、激情される可能性があります。

また、指摘した人の事を「自分を非難する人」だと決めつけて、何かにつけて悪口や批判の対象とすることもあり得ます。

そのため、真正面から意見や考えを批判することはやめておいた方が無難です。

有効な方法としては、相手に他の意見の可能性を気づかせるように質問をする、というのが良いでしょう。

「〇〇という意見もあって、この意見に比べると〇〇だと思いますが、どうでしょうかね?」

とか

「確かにそうだと思うし、良い意見だと思う。他にも〇〇という意見があって、こう考えたら〇〇というメリットがあるよね」

といった形で相手に質問をして、相手に少し考えさせるようにするのです。

こうすると、怒りや批判を買うことなくコミュニケーションを進めることができます。

落ち着いてから話をする

絶対にしないほうが良いのが、相手が感情的になっている時に色々と相手に意見することです。

何度もお話しましたが、必ず落ち着いて冷静になってから話をするようにして、感情的になっているようであれば落ち着くまで待ちましょう。

感情的になったまま話をするのは、火中の栗を拾いに行くようなものでかなり危険です

距離を置いて付き合う

周りにいる人が思い込みが強く、悪口や他人の噂話するような人であれば距離を置くのが最も良い方法です。

率直に言って、そういった人と話をするのは。あなたのエネルギーや貴重な時間の浪費でしかありません。

時間もあなたのエネルギーも有限です。もっと有意義なところに時間を使うようにした方が、あなたの人生にとって有益となります。

もし、どうしても付き合わなければならない場合は、適当に話を聞き流しておく程度で良いでしょう。

まとめ

思い込みが激しい人の心理と対処法についてお話してきましたが、いかがでしたか?

思い込みが強い人と、上手に付き合う一助となれれば幸いです。

それではありがとうございました。