劣等感とは他人と比べて自分は劣っていると感じることです。

現代社会は、競争することが当たり前におこなわれ、

どれくらい勉強ができるのか、どこに就職したのか、どんな仕事をしているのか、容姿はキレイかなど

社会は多くのことで、自分と他人を比べることを押し迫ってきます。

競争の中では、自分が価値ある存在だと思えるためには、平均以上でいなければならないと思わされます。

こういった背景を考えると、劣等感を全く感じないで生きていくという方が難しいでしょう。

問題なのは、劣等感を過剰に感じていると、次第に自信を失い活力を失ってしまう可能性があるということです。

自分の中の劣等感をどのように対処していくのが最も良い方法なのでしょうか?

今回は劣等感とはどのようなものなのかということや、劣等感をどのように克服していくのが最も良い方法なのかについてお話していきます。

劣等感を持ち続けて生活するのは精神的に苦しいものです。

今からお話する内容を実践していけば、そういった辛さや苦しさから解放されて自由になることができます。

それでは、お話しします。

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劣等感を感じるのはごく自然なことである

最初にもお話したとおり、劣等感とは他人と自分を比べて自分を劣っていると思うことです。

劣等感を感じることそのものが、何か不自然で悪い事のように感じている人がいますが、劣等感は誰でも感じることがあり、人間としてごく自然な心理です。

人間には生存本能が備わっており、他人より優れているか否かという情報は、生き残るために非常に重要なものであるため、

周りと比べて、自分はどうであるのかについて自然と考えてしまうものなのです。

こういった思考は半ば自動的におこなわれ、ある集団の中に入ったりすれば無意識のうちに他人と自分を比較しはじめるのです。

 

劣等感を無理に克服しようとしない

そのため、劣等感自体を完全に感じないようにするのは非常に難しいことと言えます。

劣等感に対する、解決策として多くの場合に取られているアプローチが、

「自分を批判的にみて努力を重ね、劣等感を克服する」というものです。

例えば、ある高校生が受験の際に学力で自分よりも優れた成績の人をみて「自分は何てバカで、ダメな奴なんだろう!」と感じたとします。

そして、自分ができないと感じている部分を責めつつ、もっともっと努力してその良い成績の人を越えようとすることで、劣等感を克服しようとするのです。

ごく一部の人はそういった形で、不屈の努力を重ね目標を達成していきますが、

結論から言えば、多くの場合、このアプローチは長期的に成功することはありません。

あとで詳しく説明しますが、短期的には上手くいくことはあっても、長い目で見た時に自分を厳しい目で批判しながら努力することは、取り組み方や精神的に無理がかかり、結局の所どこかで挫折してしまうのです。

また、こういったアプローチでは劣等感を持つと、そのたびに克服するまで劣等感と戦って苦しみながら過ごすことになります。

これでは一生心穏やかに過ごすことはできないでしょう。

 

劣等感によって自分自身を良い悪いと評価しない

では、劣等感をどのように扱っていくのが良いのでしょうか。

それは劣等感を感じたとしても、それによって自分自身を判断したり評価したりしないことです。

劣等感によって「自分はダメだ」とか「自分が悪いんだ」というように評価するのをやめるのです。

多くの人は無意識のうちに「劣等感を抱く」のと同時に「自分を評価すること」をセットにして行なっています。

ということは、もし劣等感を感じたとしたら、その都度自分の評価は下がってしまうことになります。

最初にお話したとおり、劣等感を感じるような場面というのは日常生活の中で無数に転がっています

どんな場合であれ、自分よりも秀でている部分・能力を持つ人は必ず存在します。

例えば、自分よりも賢くて、成功している人を探そうと思えば沢山いるでしょう。

それら1つ1つに対して自分の評価を下げていたとしたら、いつまで経っても、自分に自信を持つことはできません。

 

劣等感を感じた時には、自分自身に寛容であれ

「自分を評価すること」をやめたら、次にやることは自分自身に対して寛容さを持つことです。

言い換えれば、親友や親しい人に接するように自分自身に対して思いやりをもって接するのです。

例えば、自分は仕事で目立った成果を残せていない、そんな時に仕事で良い成績を残している同僚をみて、仕事の能力について劣等感を持ったとしましょう。

この時に自分を責めるのではなく、自分に対して例えば以下のように語りかけるのです。

「確かに今回、自分は良い成績は残せなかったかもしれないが、私が価値のある人間であることは変わらない。まあこういう時だってあるだろう。今回は自分もよく準備できていなかったところがあったから、それは次に活かせばいい。」と

残念なことですが、このように上手くいかなかったときには、多くの人は自分で自分自身に最も辛くあたります。

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自分に対して思いやりを持つ事は必ず良い結果を生む

社会では失敗してしまったり、平均よりも優れていなければ、批判する姿勢をとることが一般的です。

そのため、自分自身に対して寛容さや優しさを持つ姿勢には違和感を持ってしまうかもしれません。

なかには、失敗したり、能力的に劣っているにも関わらず自分に優しく接するのは

甘えであり、堕落してしまいダメになってしまうのではないか、という意見さえあります。

しかし実際には、逆のことが起こります。

自分の事を批判的に考えて頑張れば頑張ろうとするほど、自分に対して力なさを感じ、やる気をなくし、自分への信頼を失ってしまうのです。

批判的に考えるということは、自分に対して厳しい・完璧な基準を持ってみることでもあり、

無理な取り組み方をしたり、面白みを感じることもない方法になってしまうため、長期にわたって良い結果を生むことはできないのです。

自分に寛容な態度で接することは、自分に対して過度に批判することがないため、ストレスを感じたり、やる気を失ってしまうことをしないで行動を修正していくことができるのです。

 

不完全な自分の事を大切に思う

人間は完璧な人など一人もいません。

人間はそれぞれ長所だけでなく短所、欠点などをあわせ持った複雑な存在として生きています。

運動が苦手、人前で話すことが得意でない、カッコよくない、可愛くない、不器用、とても臆病など

自分に対して優しさを持つということは、そんな長所だけでなく短所や欠点も全てひっくるめた不完全な自分を大切に思うということです。

社会で生きていると、次第に平均以上の能力があることに価値があり、そうでないものには全く価値が無いのだと思わされます。

しかし、本当はそうではないのです。

何かが平均以上にできるからといって、その人が自分より人として価値があるとか優れているのではないのです。

もし、ほかの人の成果や実績などをみた時に、その人が自分より価値があるのだと判断しているのであれば、そういう結論は下さないでください。

 

自分を活かした道を進む

結局のところ、劣等感を感じずに生きるための一番良い方法は、自分の良いところ悪いところを含めて自分を活かして生きることです。

自分を活かすというのは、自分のことを受け入れ大切に思っていなければできません。

逆に言えば、あるがままの自分を受け入れ自分自身のことを大切に扱っていれば、自然と自分を活かす道を選ぶことができます。

自分を活かしているということは、唯一無二の個性的な存在と感じながら過ごしているので、他人と比べること自体が無くなり劣等感を抱くことも少なくなっていきます。

 

まとめ

劣等感は多くの人が抱く感情であり、批判的に自分をみてがむしゃらに努力を重ねて克服する方法が一般的です。

しかし、そういったやり方では大抵の場合うまくいきません。

これまで劣等感に悩まされてきたという方は、今日お話した方法を是非試してみてください。

きっとこれまでとは違う結果が待っています。

頑張って下さい!それでは、ありがとうございました。