物事を悲観的に捉えたり、消極的になってしまうことは誰にでもあることですが、

ネガティブ考え方も過度になると、感情的に辛かったり苦しい状態が続くため、暗い気持ちで過ごすことになったり、周りの人から疎まれることが多くなります。

ネガティブな思考から自由になりたい、解放されたいと思って、無理にポジティブになろうとしたり、ネガティブな自分を否定したりしても、多くの場合、その試みは失敗に終わってしまう可能性が高いのです。

なぜ、こういった試みはうまくいかないのでしょうか?

今回の記事では、ネガティブ思考との上手な付き合い方についてお話します。

ネガティブ思考に悩んでいるけど、本などで紹介されているポジティブシンキングを試したが挫折してしまったという方は、是非今日お話する内容を実践してみて下さい。

きっと良い結果を生むと思いますよ。

というのが僕自身、ネガティブ思考を変えたいと思って、沢山の本に書かれているようなポジティブシンキングに何度も取り組み挫折した経験があるからです。 苦笑

それでは、お話していきます。

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ネガティブ思考には2種類ある

ネガティブ思考には、大きく分けて2つの種類があります。

  1. 成長するために必要なもの
  2. 自分が幸せに過ごすことを妨げる要因となるもの

それぞれ、解説していきます。

成長するために必要なネガティブ思考

ネガティブ思考といっても、それら全てを無くしたり、変える必要があるかというとそうではありません。

ネガティブ思考の中には、人間にとって欠かすことのできないものがあるのです。

人間は辛く困難な体験をすれば、大きな失望や喪失感、悲しみ、絶望などを感じて、落ち込んだり悲観的になります。

こういったネガティブな経験は人間が成長するために必要な要素となるのです。

もちろん、落ち込んでふさぎ込むことは多くの人にとって嫌な気持ちを伴いますから、気持ちの良いものではありませんが、

このように少しの間、落ち込んだり悲観的になりながら、辛い経験と向き合って、それを少しずつ消化することは、人間が成長するために必要であり、欠かせないことなのです。

幸せを阻害するネガティブ思考

人間が成長するために欠かせないネガティブ思考がある一方で、人間が幸せに過ごすことを妨げてしまうネガティブ思考があります。

この幸せを阻害するネガティブ思考とは、自分を攻撃したり、傷つけようとするタイプの思考です。

具体的には、上手くいかないことが起きたり、失敗してしまった時などに、自分に完璧な基準を求めて責めたり、厳しい目で自分と他人を比較したり、〇〇が欠けている自分には価値が無い、などと考え自分で自分のことを罵ることを指します。

この自分を攻撃するタイプのネガティブ思考を繰り返していると、次第に自分に対して自信がなくなり、消極的になったり、落ち込んだ状態から抜け出せなくなったりします。

 

ネガティブ思考は人間にとって自然なこと

次にお話するのは、そもそも人間はネガティブに考えやすい特徴を持っているということです。

人間は良いことよりも悪いことを、リターンよりもリスクを重視して考えやすい機構が元々備わっているのです。

これは脳科学からも証明されていて、失敗や上手くいかなかった時、危険な状況やピンチに陥った際には、偏桃体と呼ばれる部分が活発化し、より強く記憶にとどめておこうとすることが分かっています。

なぜ人間はこういった特徴を持っているかと言えば、危険な状況やピンチ、リスクに対して敏感になることで、より生存確率を上げるのに有利になるからと言われています。

つまり、ネガティブな経験を忘れないようにしておいたり、先の事を心配することで、より危険を減らしたり回避したりできるというわけです。

だから、あまりネガティブに考えてしまう自分の事をおかしいとか、不自然だと思う必要は全く無いのです。

誰であっても、未知の状況や失敗など困難な状況に直面すれば、多かれ少なかれネガティブに考える側面を持っているのです。

 

ネガティブ思考への間違った2つの対処法

ネガティブ思考への効果的な対処方法についてお話しする前に、間違ったネガティブ思考への対処法についてお話していきます。

これはあまり知られていませんが、実はネガティブ思考は間違って対処すると、より辛い感情が増幅したり、落ち込んだりする期間が延長してしまったりするのです。

具体的には、ネガティブになっている時に無理にポジティブシンキングになろうとしたり、ネガティブ思考自体を消そうとしたりすると、より事態が悪くなる可能性が高くなります。

無理にポジティブシンキングになろうとすること

沢山の自己啓発本に書かれているのが、ネガティブな思考にはポジティブ思考で対応しようというものです。

これには様々な方法がありますが、例えば、どのような状況に置かれても「私はポジティブで快活で、エネルギーに満ちた人間です」などと毎日自分に対して前向きな言葉を唱えるものや、いつも明るく笑顔で快活に行動をしていくことでポジティブな思考になろうとするものがあります。

こうした方法は、確かに一時的にはうまくいくことがありますが、多くの場合は挫折します。

それは「現実の自分」と「ポジティブになろうとしている自分」の間に乖離が起きるからです。

「私はポジティブで快活で、エネルギーに満ちた人間です」と毎日唱えていても、もし現実が上手くいかないことばかりが起き、悲観にくれ、疲れ切っている状態が続いたりしていれば、まず間違いなく辛くなりポジティブシンキングをやめてしまうでしょう。

 

ネガティブな思考自体を消そうとすること

また、ネガティブな思考を抑圧して、考えないようにしようとすることもネガティブ思考への対処法としてとられることが多いやり方です。

この方法は問題を解決に導くのではなく、より事態を悪化させる可能性が高いです。

何故ならネガティブな事を考えないようにしたり、抑圧して消し去ろうとすればするほど、ネガティブな感情は大きくなり、その感情は尾を引くようになるからです。

例えば、あなたが仕事で大失敗をし、多額の損失を出してしまい、会社の仲間だけではなく、関係会社の人にまで迷惑をかけてしまったとしましょう。

「こんなことが起きるはずがない、絶対に何かの間違いだ!」と強く否定を続ければ、より失敗のことが頭を離れなくなり、感情は揺れ動き、不満や怒りを昂ぶらせる結果となります。

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成功するネガティブ思考への対処法:3つのステップ

それでは次に、効果的なネガティブ思考への対処方法についてお話していきます。

これは、大きく分けて3つのステップを踏むことで、上手くネガティブな思考と付き合っていくことができるようになれます。

しかも、この3ステップを継続していくことで、段々とネガティブな思考や感情に対してストレス耐性がついていき、落ち込みにくくなったり過度に悲観的になることが少なくなります。

是非、半信半疑でも構いませんので実践して欲しいですね。きっと効果を感じることができると思います。

ネガティブな思考をしている自分をそのまま認める

先ほど、間違ったネガティブ思考への対処法のところでお話したのですが、ネガティブ思考自体を否定したり、反発したりすればするほど、余計に苦しみは大きくなります。

では、どのようにネガティブ思考に対処するのが良い方法なのでしょうか。

まず第1のステップとして必要なのが、ネガティブな思考をしている状態の自分を、評価や判断を下さず、そのまま受け止めることです。

言い換えれば、自分はいま辛さや、悲観的な状態にいる事に気づくことと言っても良いかもしれません。

例えば、あなたは最近購入したばかりのピカピカの新車を運転していて信号で停車中、後続車に追突されてしまい、非常に不快な気分になってしまったとします。

この時、怒りや不満など様々な感情が沸き起こってくるかもしれません。

自分のあるがままの状態を、評価や判断をせず受け止めることとは、そんないまの自分の状態を少し遠目から「いま自分は辛さや怒りを感じる時なんだな」とぼんやり眺めるような感じでみてみるということです。

 

人間は誰でも不完全であるという前提で自分をみる

次に必要なのが、人間は不完全であり、誰でも失敗や不運を経験することはあるという前提を持って、自分のことを考えてみることです。

なぜ、このように考えることが重要なのかと言うと、多くの場合、上手くいかなかったり失敗をすれば、自分の欠点や能力の無さを責めたりしますが、誰しも不完全で完璧ではないという視点を持つことができれば、もし失敗したり不運であったとしても、

「誰でも時には失敗をするし、運に恵まれないことだってある」と感じ、それについて思い煩う必要はない事に気づくことができるからです。

 

親しい人に接するように自分に接する

3ステップ目は、自分に対して思いやりや優しさを向けることです。言い換えれば、自分の親友や親しい人に対して接するように、自分に接するということです。

現在の社会的な風潮として、失敗をすれば、自分に対して厳しく否定的な態度で接することが良しとされ、自分に思いやりや優しさを持って接することは「甘え」とみなされる事が多いです。

また、両親の影響から子供の頃から自分に対して厳しく接する姿勢を身につけている人も非常に多くいます。

こういった背景もあり、一般的には何か問題が起こったりした場合に「自分は何てダメなんだ!」「消えてしまいたい」などと自分自身に厳しい言葉を投げつける傾向が強いと思います。

「自分に対して思いやりを向け、親しい人に接するように自分に接する」という態度には違和感や、不自然な感覚を持たれる方も多いかも知れません。

しかし、いたずらに自己否定をして自分を傷つける姿勢は、痛みを増幅させ、その人が前向きになることを遅らせてしまいます。

試しに少しの間だけでも良いので自分に思いやりを持って、接してみて下さい。どれほど癒やしの効果があり、エネルギーや自信が湧いてくるのかを実感できるはずです。

 

まとめ

ネガティブ思考は上手く対処しないと、余計に状況が悪化してしまいます。

今日お話した方法を試してもらうと、楽に辛さから自由になることができますし、自分に自身も持つことができるようになれます。

是非、試してみてほしいですね。

それでは、ありがとうございました。